Good day ! 3
双子の誕生日が過ぎてしばらく経った頃。

大和がフランスへのフライトで不在中の、2日目の事だった。

「おはよう、舞。お腹空いた?」

朝6時に起きた舞に母乳をあげていると、恵真は異変を感じる。

(舞、口の中が熱い…)

ハッとしておでこに触れると、やはりいつもより熱かった。

恵真は急いで体温計で測る。

「嘘、39度もある…」

思わず呆然としてしまい、我に返ると今度は焦り出す。

「どうしよう…。えっと、とにかく病院に。待って、まだ朝早すぎる。あ、翼は?どうしたら…」

落ち着け、と自分に言い聞かせて深呼吸すると、まずは舞の様子をじっくりうかがう。

顔は赤く、呼吸も速いが、母乳はしっかり飲んでいる。

(今すぐ救急で診てもらわなきゃって感じじゃないわね。それなら、いつも予防接種でお世話になってるサン・ハート クリニックに行こう。朝7時になったらオンラインで予約出来るから、すぐに予約を入れて…)

舞は母乳を飲み終わると、また布団に横になる。

「舞、しんどいね。病院に行こうね」

舞の様子を気にかけながら、恵真は起きてきた翼に離乳食を食べさせた。

舞にも、ベビー用のイオン水を飲ませる。

7時になるとすぐに予約システムにアクセスして、1番早い8時半の予約を入れた。

バタバタと急いで身支度を整えると、舞の母子手帳や診察券などの荷物をまとめる。

「うーん、少し早いけど行こう!」

8時になると、恵真は二人を車に乗せてクリニックに向かった。
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