Good day ! 3
「舞、お薬飲んだら寝ようね」

甘いシロップの薬を飲ませると、恵真は舞を布団に寝かせる。

トントンと添い寝して寝かしつけると、舞はすーっと眠りに落ちた。

「良かった…。このままゆっくり寝て、早く熱が下がりますように」

恵真は舞の頭をなでてから、翼を抱いてソファの前に座った。

「翼、しばらくここで遊ぼうね」

一緒に積み木やミニカーで遊びながら、舞の様子を気にかける。

ぐっすり寝入った舞は、スヤスヤと呼吸も安定しているし、汗もかいている。

(うん、大丈夫そう)

少しホッとして、恵真は翼に離乳食を食べさせた。

(えーっと、舞はしばらく食欲もないだろうから、赤ちゃんゼリーとかかな)

食べやすそうな物をネットスーパーで注文する。

離乳食のあと翼に母乳をあげると、眠そうに目をこすり始め、少しあやすとコテンと眠ってくれた。

舞から少し離して翼を寝かせ、恵真は舞の様子をうかがう。

(あれ?また熱が上がったみたい…)

ウイルスと戦っている証拠だ、と自分に言い聞かせてみるものの、やはり心配になる。

ふいに、熱性けいれん、突発性発疹といった言葉が頭をよぎった。

恵真は落ち着いて自分に言い聞かせる。

(大丈夫。何かあったら、萩原先生に電話すればいいんだから)

それに萩原先生は、双子を妊娠してすぐ、マリア・ハート クリニックでお世話になった優しい萩原先生の旦那様だ。

双子が産まれて間もない頃から、何度も予防接種や健診でお世話になっている。

奥様の萩原先生も覗きに来てくれ、いつも翼と舞を気にかけてくれていた。

(ネットであれこれ検索するより、萩原先生の言葉を信じよう)

恵真は自分に頷くと、舞の頭を優しくなでた。

「舞、大丈夫よ。必ず守るからね」

そうだ、必ず守るんだ。
私と大和さんの大切な子ども達を。

恵真は、力強く頷いた。
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