Good day ! 3
「そうなんですね!おめでとうございます」
二人でオフィスに行き部長を探したが、今日は公休で不在だと言われ、先日紹介されたばかりの佐野に話をする事にした。
妊娠したと告げると、目を輝かせて喜んでくれる。
「ありがとうございます。ただ心拍の確認もまだなので、手放しで喜べる段階ではないのです」
「そうですか、分かりました。ではこの事は部長にだけ伝えます」
「はい、ありがとうございます。それと…私は今日から乗務停止ですよね?」
気丈にそう言う恵真の手を、大和は隣でぎゅっと握りしめた。
「そうですね。本人の申告があった時から、一旦乗務は停止になります。ただ、現在の航空法では、妊娠13週から26週の間は乗務出来る事になっていますし、うちの社でも、本人が希望して医師が認めれば、その期間は乗務可能です。藤崎さんもそうされますか?」
「いえ。私はその期間も乗務はしません」
双子を妊娠していては、医師の許可は下りないだろう。
それに恵真は、たとえ双子ではなかったとしても、妊娠中の乗務はしないつもりだった。
今は何よりも、全力で赤ちゃんを守りたい。
「分かりました。でももし、やっぱり乗務したいと思ったら、遠慮なくお知らせくださいね」
今後の勤務形態や、産休、育休制度などについては、また後日詳しくお話しますと言われ、恵真はしばらく自宅待機となった。
「それじゃあ、大和さん。フライト気をつけて行ってきてくださいね」
オフィスを出てから、恵真は大和を笑顔で見送る。
大和は恵真をぎゅっと抱きしめた。
「恵真、一緒にいられなくてごめん。帰ったらゆっくり話をしよう」
「はい。待ってます」
「くれぐれも身体を大事にね。マンションへは、タクシーで帰るんだよ」
ええ?そんな…と渋る恵真に、大和は鋭い視線で首を振る。
「ダメだ。必ずタクシーを使って。赤ちゃんの為でもあるんだからね?」
「はい」
恵真が頷くと大和は優しく微笑み、恵真のお腹にそっと手を当てた。
「行ってくるよ。ママと一緒にお留守番頼むな」
ふふっと笑う恵真の頬に、大和はそっと口づけた。
二人でオフィスに行き部長を探したが、今日は公休で不在だと言われ、先日紹介されたばかりの佐野に話をする事にした。
妊娠したと告げると、目を輝かせて喜んでくれる。
「ありがとうございます。ただ心拍の確認もまだなので、手放しで喜べる段階ではないのです」
「そうですか、分かりました。ではこの事は部長にだけ伝えます」
「はい、ありがとうございます。それと…私は今日から乗務停止ですよね?」
気丈にそう言う恵真の手を、大和は隣でぎゅっと握りしめた。
「そうですね。本人の申告があった時から、一旦乗務は停止になります。ただ、現在の航空法では、妊娠13週から26週の間は乗務出来る事になっていますし、うちの社でも、本人が希望して医師が認めれば、その期間は乗務可能です。藤崎さんもそうされますか?」
「いえ。私はその期間も乗務はしません」
双子を妊娠していては、医師の許可は下りないだろう。
それに恵真は、たとえ双子ではなかったとしても、妊娠中の乗務はしないつもりだった。
今は何よりも、全力で赤ちゃんを守りたい。
「分かりました。でももし、やっぱり乗務したいと思ったら、遠慮なくお知らせくださいね」
今後の勤務形態や、産休、育休制度などについては、また後日詳しくお話しますと言われ、恵真はしばらく自宅待機となった。
「それじゃあ、大和さん。フライト気をつけて行ってきてくださいね」
オフィスを出てから、恵真は大和を笑顔で見送る。
大和は恵真をぎゅっと抱きしめた。
「恵真、一緒にいられなくてごめん。帰ったらゆっくり話をしよう」
「はい。待ってます」
「くれぐれも身体を大事にね。マンションへは、タクシーで帰るんだよ」
ええ?そんな…と渋る恵真に、大和は鋭い視線で首を振る。
「ダメだ。必ずタクシーを使って。赤ちゃんの為でもあるんだからね?」
「はい」
恵真が頷くと大和は優しく微笑み、恵真のお腹にそっと手を当てた。
「行ってくるよ。ママと一緒にお留守番頼むな」
ふふっと笑う恵真の頬に、大和はそっと口づけた。