Good day ! 3
「あー、ゴホン。じゃあそろそろPA入れるか」

大和が真剣な顔で考え込む。

「はい。たくさんの子ども達にとって、人生で初めての機内アナウンスですからね。よろしくお願いします」
「恵真…、ちょっと、何をプレッシャーかけてるんだよ?」

珍しく大和が慌てふためいている。

「ふふ、大丈夫ですよ。翼と舞に伝えたいことを話してくだされば」
「そうか、そうだよな」

大和は頷くと、下を向いて気持ちを整えてから、通話ボタンを押した。

翼、舞、そしてたくさんの子ども達に、この想いが伝わるように、と。
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