Good day ! 3
第一章 幸せの続き
「恵真…」
思わず大和は小さく呟いて息を呑む。
純白のウェディングドレスに身を包んだ恵真が、はにかんだ笑みを浮かべながら、おずおずと大和の前に歩み出た。
(なんて美しいんだろう…)
大和は言葉を失い、ただひたすら恵真に見とれる。
すらりと伸びた腕、きれいな鎖骨と肩のライン、白くて細い首筋。
髪をアップにまとめ、照れたようにうつむく恵真を、真っ白なベールが輝くように彩っている。
キラキラとしたオーラをまとった恵真は、周りの空気をも浄化しているかのようで、まるでそこだけが別の世界のようだった。
「まあ…、本当におきれいな花嫁様ですね。ドレスもとても良くお似合いです。新郎様、どうぞお近くへ」
スタッフの女性に声をかけられ、大和はハッと我に返る。
「あ、その、恵真…」
「はい」
「ふ、触れてもいいかな?」
え?と恵真は首をかしげてから、にっこり微笑んで右手を差し出した。
大和はその手を下からそっと取り、一歩近づくと、左手で恵真の細いウエストを抱き寄せる。
「凄くきれいだ、恵真。もう俺、何も言葉が…。あまりにも美しくて…」
感激して言葉を詰まらせる大和に、恵真はふふっと笑う。
「大和さんも、とっても素敵。凄くかっこいいです」
見つめ合う二人を、スタッフが鏡の前へと促した。
「さあ、お二人ともどうぞこちらへ。本当にうっとりするほどお似合いですわ」
二人並んで、鏡に映る自分達を見る。
大和は光沢のあるシャンパンベージュのタキシード、そして恵真は、ビスチェタイプのAラインのウェディングドレスを試着していた。
まるで恋に落ちた瞬間のように、お互いの姿に惚れ惚れとしてしまう。
「新郎様のタキシードは、中に着るベストが薄い水色になっているのがポイントです。爽やかですよね。花嫁様のドレスは、上品でノーブルなイメージです。胸元も、花びらのようにプリーツを寄せた凝ったデザインですし、何よりうしろのトレーンが長くてゴージャスですね。このタキシードもドレスも、ここまで着こなせる方はなかなかいらっしゃいません。お二人とも背が高くてスタイル抜群ですので、本当にモデルさんのようですわ」
スタッフがうっとりしながらそう言うと、他のスタッフ達も集まって来て、皆で口々に、本当に素敵!と言いながら頷いている。
「お写真を撮ってお渡ししますね。どうぞごゆっくりご検討くださいませ」
カメラを手にスタッフが写真を撮ろうとすると、他のスタッフ達も総出であれこれと準備してくれた。
「新郎様。ポケットチーフも淡いブルーで合わせてみますね」
「花嫁様。ティアラとアクセサリーもお着けしますね。それからブーケもお持ちください」
着せ替え人形のように、二人はされるがままになる。
「はい!何枚かお撮りしますねー」
「わあー!なんて絵になるのかしら」
「もう完璧にモデルさんよね」
「うちのパンフレットに載せたいわ」
盛り上がるスタッフ達に、恵真は大和と顔を見合わせ、照れたように笑った。
思わず大和は小さく呟いて息を呑む。
純白のウェディングドレスに身を包んだ恵真が、はにかんだ笑みを浮かべながら、おずおずと大和の前に歩み出た。
(なんて美しいんだろう…)
大和は言葉を失い、ただひたすら恵真に見とれる。
すらりと伸びた腕、きれいな鎖骨と肩のライン、白くて細い首筋。
髪をアップにまとめ、照れたようにうつむく恵真を、真っ白なベールが輝くように彩っている。
キラキラとしたオーラをまとった恵真は、周りの空気をも浄化しているかのようで、まるでそこだけが別の世界のようだった。
「まあ…、本当におきれいな花嫁様ですね。ドレスもとても良くお似合いです。新郎様、どうぞお近くへ」
スタッフの女性に声をかけられ、大和はハッと我に返る。
「あ、その、恵真…」
「はい」
「ふ、触れてもいいかな?」
え?と恵真は首をかしげてから、にっこり微笑んで右手を差し出した。
大和はその手を下からそっと取り、一歩近づくと、左手で恵真の細いウエストを抱き寄せる。
「凄くきれいだ、恵真。もう俺、何も言葉が…。あまりにも美しくて…」
感激して言葉を詰まらせる大和に、恵真はふふっと笑う。
「大和さんも、とっても素敵。凄くかっこいいです」
見つめ合う二人を、スタッフが鏡の前へと促した。
「さあ、お二人ともどうぞこちらへ。本当にうっとりするほどお似合いですわ」
二人並んで、鏡に映る自分達を見る。
大和は光沢のあるシャンパンベージュのタキシード、そして恵真は、ビスチェタイプのAラインのウェディングドレスを試着していた。
まるで恋に落ちた瞬間のように、お互いの姿に惚れ惚れとしてしまう。
「新郎様のタキシードは、中に着るベストが薄い水色になっているのがポイントです。爽やかですよね。花嫁様のドレスは、上品でノーブルなイメージです。胸元も、花びらのようにプリーツを寄せた凝ったデザインですし、何よりうしろのトレーンが長くてゴージャスですね。このタキシードもドレスも、ここまで着こなせる方はなかなかいらっしゃいません。お二人とも背が高くてスタイル抜群ですので、本当にモデルさんのようですわ」
スタッフがうっとりしながらそう言うと、他のスタッフ達も集まって来て、皆で口々に、本当に素敵!と言いながら頷いている。
「お写真を撮ってお渡ししますね。どうぞごゆっくりご検討くださいませ」
カメラを手にスタッフが写真を撮ろうとすると、他のスタッフ達も総出であれこれと準備してくれた。
「新郎様。ポケットチーフも淡いブルーで合わせてみますね」
「花嫁様。ティアラとアクセサリーもお着けしますね。それからブーケもお持ちください」
着せ替え人形のように、二人はされるがままになる。
「はい!何枚かお撮りしますねー」
「わあー!なんて絵になるのかしら」
「もう完璧にモデルさんよね」
「うちのパンフレットに載せたいわ」
盛り上がるスタッフ達に、恵真は大和と顔を見合わせ、照れたように笑った。