Good day ! 3
夜になり、帰宅した大和に、恵真は彩乃から電話があった事を話す。

「それでね、彩乃さんもおめでたなんですって」
「ああ、俺もさっき野中さんから聞いたよ。恵真もおめでたなんだろう?って声かけられてね」
「そうだったんですか。それで彩乃さんは11月2日が予定日なんですって」
「へえー。それならもしかすると、同じ日に産まれるかもね」
「ふふ、そうかもしれないですね。彩乃さんもそろそろお腹が大きくなってきたから、マタニティーウェアを買いに行くって、良いお店を教えてもらったんです」
「ふうん、どこのお店?」

恵真は、彩乃から聞いたショッピングモールを説明する。

「開店時間に合わせて行けば混んでないし、何でも揃ってるお店みたいです」
「そっか。じゃあ恵真もそこに買いに行く?そろそろ必要な物も増えてくるでしょ?」
「はい。マタニティーウェアだけでなく、お腹に塗るクリームとか、腹帯とかも用意したくて」
「そうだよね。じゃあ、俺がオフの日に一緒に車で行こう」
「いいんですか?」
「もちろん。当たり前だろう?って言うか、俺が行きたい」

あ…、と恵真は、苦虫を噛み潰したような顔になる。

(もしや大和さん、赤ちゃんグッズを見たら、またメロメロ節が炸裂するんじゃ…)

いや、必ず炸裂する。

恵真が真顔で頷いていると、どうかした?と大和が聞いてくる。

「い、いえ!何でも。じゃあ、大和さんの都合のいい日にお願いします」
「うん。いつでもいいよ。俺、今月から乗務日数減ったから、オフの日たくさんあるし」
「そうでしたね。あ!じゃあ、彩乃さんの都合を聞いてみてもいいですか?もし日程が合えば、現地集合で一緒にお店を見て回りたいです」
「ああ!いいね。野中さんのオフに合わせて一緒に行こう」
「はい!」

その方が絶対楽しいはず!と、恵真は嬉しさに笑顔になった。
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