Good day ! 3
「ベビーベッドはね、私は結局ほとんど使わなかったの。ちゃんと呼吸してるか気になっちゃうし、添い寝して寝かしつける方が楽だったから。リビングの一角の和室にお布団敷いて、ほぼずっとそこで寝かせてたかな」

なるほど、と恵真は頷く。

彩乃達との買い物の前に、恵真は交流会で知り合った双子ママの佐々木に電話で相談していた。

「レンタルしてもいいかもね。やっぱり使わないと思ったら、引き取りに来てくれるから」
「そうなんですね。じゃあ、購入するのはやめておきます」
「あとベビーカーはね、双子用の横並びのを買ったんだけど、縦に二人並ぶベビーカーの方が良かったかもって思った。横に幅取るから、狭いスーパーだとレジも並べないし、駅の改札も通れないの。今はきっと色々改良されたいいものがあるかもしれないけどね」

これもまた、なるほど、と恵真は頷く。

「抱っこ紐はどうされましたか?双子用の物もあるみたいなんですけど」
「ああ、抱っこ紐はね。最初は一人用のを二つ買ったの。ほら、夫と私で一人ずつ抱っこしたり、一人はベビーカーに乗せて、ぐずってる子を抱っこしたり出来るでしょ?それに新生児のうちは、横に寝かせて抱っこしたいし」
「確かに」
「それで、生後7か月頃に双子用の抱っこ紐を買ったの。前後で二人を同時に抱っことおんぶが出来て、単独でも使えるものがあって」
「あ、カタログで見ました。海外のメーカーのものですよね?」
「そう。腰のベルトもしっかりしてて、思ったより楽だったわよ。実際に店頭で使ってみてから買ったの」
「じゃあ、私もそれを検討してみます」

恵真はメモを取りながら、熱心に耳を傾けた。

「佐々木さん、本当にありがとうございました!とっても助かります」
「いいえ。またいつでも電話してきて。あ、今度の交流会は海外フライトで残念ながら欠席なの。お便り楽しみにしてるわね」

恵真は、はい!と笑顔で返事をした。
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