Good day ! 3
「次回のSNSの記事なんですけど」
健診から帰って来て昼食を食べたあと、ソファでくつろぎながら、恵真は大和に話し出す。
「トレーニングセンターを見学されるお客様向けに、夏休みのイベントをやっているので、それを取材して記事にしようと思っていて」
日本ウイング航空は、羽田空港から少し離れた所にトレーニングセンターを持っており、その施設の一部を一般のお客様が見て回れる、見学ツアーも行っている。
グランドスタッフ、客室乗務員、整備士、そしてパイロットがトレーニングしている施設で、モックアップやフライトシミュレーターもガラス越しに見学出来るという人気のツアーで、予約はいつも満席。
特に夏休みに入ってからは子ども達の来場も多く、お子様向けのイベントも企画されていた。
客室乗務員のお仕事体験や、パイロットの制服を着てコックピットに座って写真を撮ったりと、大人気の企画で、毎回大いに賑わっているらしい。
恵真はその様子を写真に撮り、SNSで紹介するつもりだった。
「あー、そのイベントか。取材はいつ行くの?」
「特に決めてませんけど…」
「俺も行くんだよね、そのイベントのお手伝いに」
大和の思わぬ言葉に、ええ?!と恵真は驚く。
「大和さんがお手伝いに?」
「そう。なんでも、現役のパイロットがコックピットで操縦の説明をして、制服を着たお子様と一緒に写真を撮るらしくてさ。ほら俺、今、短日数乗務をお願いしてるだろ?だからそういうイベントに派遣されやすくてね」
「そうなんですね!じゃあ…」
恵真は少し控え目に聞いてみる。
「大和さんが行く日に合わせて、取材してもいい?」
「ああ、いいよ。一緒に行こう」
「本当?やったー!早速、川原さんにも聞いてみますね。楽しみ!」
ウキウキと子どものようにはしゃぐ恵真に大和が目を細めていると、大和のスマートフォンに電話がかかってきた。
「あれ?野中さんだ。どうしたんだろ」
そう言って電話に出た大和は、ひと言ふた言話したあと、スッと顔色を変える。
(大和さん?何かあったのかしら…)
恵真が黙って見守っていると、分かりました、すぐに向かいますと言って、大和が電話を切る。
健診から帰って来て昼食を食べたあと、ソファでくつろぎながら、恵真は大和に話し出す。
「トレーニングセンターを見学されるお客様向けに、夏休みのイベントをやっているので、それを取材して記事にしようと思っていて」
日本ウイング航空は、羽田空港から少し離れた所にトレーニングセンターを持っており、その施設の一部を一般のお客様が見て回れる、見学ツアーも行っている。
グランドスタッフ、客室乗務員、整備士、そしてパイロットがトレーニングしている施設で、モックアップやフライトシミュレーターもガラス越しに見学出来るという人気のツアーで、予約はいつも満席。
特に夏休みに入ってからは子ども達の来場も多く、お子様向けのイベントも企画されていた。
客室乗務員のお仕事体験や、パイロットの制服を着てコックピットに座って写真を撮ったりと、大人気の企画で、毎回大いに賑わっているらしい。
恵真はその様子を写真に撮り、SNSで紹介するつもりだった。
「あー、そのイベントか。取材はいつ行くの?」
「特に決めてませんけど…」
「俺も行くんだよね、そのイベントのお手伝いに」
大和の思わぬ言葉に、ええ?!と恵真は驚く。
「大和さんがお手伝いに?」
「そう。なんでも、現役のパイロットがコックピットで操縦の説明をして、制服を着たお子様と一緒に写真を撮るらしくてさ。ほら俺、今、短日数乗務をお願いしてるだろ?だからそういうイベントに派遣されやすくてね」
「そうなんですね!じゃあ…」
恵真は少し控え目に聞いてみる。
「大和さんが行く日に合わせて、取材してもいい?」
「ああ、いいよ。一緒に行こう」
「本当?やったー!早速、川原さんにも聞いてみますね。楽しみ!」
ウキウキと子どものようにはしゃぐ恵真に大和が目を細めていると、大和のスマートフォンに電話がかかってきた。
「あれ?野中さんだ。どうしたんだろ」
そう言って電話に出た大和は、ひと言ふた言話したあと、スッと顔色を変える。
(大和さん?何かあったのかしら…)
恵真が黙って見守っていると、分かりました、すぐに向かいますと言って、大和が電話を切る。