Good day ! 3
第二章 新たな世界の始まり
3月19日。
その日恵真は、那覇往復のフライトを担当していた。
羽田から那覇の往路は機長の原田がPF(Pilot Flying)を務め、復路は恵真がPFとして操縦桿を握ることになった。
那覇での休憩中、恵真はスマートフォンのカレンダーを見ながら考え込む。
3月15日に印がついており、その日に生理が来るはずだった。
(今日で4日遅れ。もしかすると…)
いつも体調管理に気をつけている恵真は、生理が遅れる事はめったにない。
海外フライトの時差の関係でホルモンバランスが乱れ、少し遅れる事があっても、せいぜい2、3日程度だった。
(今日これから来るかもしれない。でも、もし来なかったら?)
明日と明後日はオフだ。
恵真は心に決める。
(明後日の朝になってもまだなら、妊娠検査薬を試してみよう)
もし陽性だったら、すぐに病院へ行く。
そこで妊娠確定と言われたら、会社に連絡をしなければならない。
そしてその瞬間から………
しばらくの間、乗務停止。
それはつまり、操縦桿を握れなくなる事を意味するのだった。
その日恵真は、那覇往復のフライトを担当していた。
羽田から那覇の往路は機長の原田がPF(Pilot Flying)を務め、復路は恵真がPFとして操縦桿を握ることになった。
那覇での休憩中、恵真はスマートフォンのカレンダーを見ながら考え込む。
3月15日に印がついており、その日に生理が来るはずだった。
(今日で4日遅れ。もしかすると…)
いつも体調管理に気をつけている恵真は、生理が遅れる事はめったにない。
海外フライトの時差の関係でホルモンバランスが乱れ、少し遅れる事があっても、せいぜい2、3日程度だった。
(今日これから来るかもしれない。でも、もし来なかったら?)
明日と明後日はオフだ。
恵真は心に決める。
(明後日の朝になってもまだなら、妊娠検査薬を試してみよう)
もし陽性だったら、すぐに病院へ行く。
そこで妊娠確定と言われたら、会社に連絡をしなければならない。
そしてその瞬間から………
しばらくの間、乗務停止。
それはつまり、操縦桿を握れなくなる事を意味するのだった。