忘れられない夏がすぐそこに。
私は光希くんの口から出る言葉にドキドキさせられっぱなしで・・・。
「・・・・・・実里が好きだ」
真剣な瞳が私を捉えた。
「・・・・・・わ、わたしもっ」
口にした瞬間、涙が溢れた。
「え・・・・・・マジで?」
「うん・・・」
光希くんは両手で顔を覆った。
「やば・・・・・・マジで嬉しい」
ボソッと言ったみたいだけど、しっかりと聞こえた。
さっきからドキドキが止まらない。
「実里・・・・・・ん」
そう言って両手を広げる光希くん。
私は迷いなく光希くんに飛び込んだ。
顔を上げると、優しいキスが降ってきて。
何度も何度も角度を変えては、優しく包まれる。
光希くんの想いが伝わってきて、心がじわーっとあたたかくなって震えた。
しばらくそうしていた後、手を繋いで帰路についた。
ゆっくり、それはゆっくり歩いてお互いの話をいっぱいした。
私が来年東京のK大を受けることを話したら、すげーと言いながら喜んでくれた。いっぱい会えるなって。
最後に連絡先を交換して、バイバイした。
『毎日連絡する』
クールな光希くんがそう言ってくれたことがすごく嬉しかった。