忘れられない夏がすぐそこに。


あ。


店の入り口にはさっきの金髪くんが立っていた。


パチッと目が合う。


「・・・・・・飲み物、どこすか」

「あっ、そっちの奥にあります」


私が奥の冷蔵庫を指さすと、金髪くんはぺこっと会釈して冷蔵庫へと向かって行った。


ドキドキドキドキ


近くで見るとやっぱりかっこいい・・・。


イケメン芸能人と話した気分だ。


声も低くて落ち着いていて、背も高いし、私よりも少し大人に見える。


コトッ


金髪くんが冷えたコーラをカウンターに置いた。


「120円になります。袋はどうしますか?」

「そのままで」

「ではテープ貼らせてもらいますね」


私はレジ横の熊田商店と印字してあるオレンジのテープを引っ張りカットし、ペットボトルへ貼った。

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