海底に沈む世界を救う為に異種間恋愛します
そして、明日の出発に向けて俺達は早めに寝る事にした。
「ねぇ、セラ」
「ん?」
「オーシャンはどんな所なの?」
「オーシャンは陸とは違って、波が不安定な所でオーシャンの中はお前が研究で見てる海中と違って、美しく珊瑚も溢れて多種多様な生物が住んでる、美しい場所だ」
「そうなんだ……オーシャンも国みたいに別れたりしてる?国境とかある?」
「あるにはある、俺が知る限り天海だけで、一族のみの国も合わせれば10各国だ…。その10各国をまとめてるのが、オーシャンで1番大きい国、アトランティスでそこにいる」
「ポセイドン?」
「あぁ……」
「そっかぁー……最初は驚いたよ、まさかギリシャ神話の神が面白そうな事してるから」
互いに向かいあって寝てるが、アオは幼い子どもが珍しいモノをみつけた時みたいに、目を輝かせて、楽しみな感じがよく分かる。
「怖くはないのか?明日から今まで経験した事ないことをするんだぞ?」
「そりゃあ、怖い気持ちもあるよー初めてだからね。オーシャンバトルで死ぬ可能性もある。だけど、そればっかり考えてたら、今まで経験した事ない事を経験する時に楽しみが無くなるじゃん」
この2日間普通じゃ考えられない経験してるのに、アオは怖さもありつつこれから経験することに前向きな考えだ。
普通の人ならこんな事を言わないだろうが、探究心を持つアオだからこそ言える言葉だ。
「それもそうだな……明日は早い。そろそろ寝た方がいい」
「うん……おやすみセラ」
「おやすみアオ」
俺はアオを自身の腕の中に収める様に抱き寄せると、アオは安心したようにゆっくりと眠りについた。
翌日。
この時期の陸は暑い時期なのに、朝が早いとやけに涼しい。
それに、波も穏やかで潮風に乗って、海水の匂い微かに匂う。
そんな中、俺とアオは準備を済ませた。
「アオ……やはり行くのね」
「ヒフミおばさん……今度はもしかしたら帰って来られないかもしれないです…だから、おばさんから借りてた家の鍵返しときます…来る前に荷物の整理や掃除はしてたけど、念の為おばさん見た方がいいかもしれないです…もし、私が帰って来なかったら荷物は捨てていいです」
「荷物は捨てないわ、あの家はあなたのよ?いつでも帰って来られるようにするわ。それに、何があるのかは聞かないけど、あなたは1人じゃない。大切な人が居ることを忘れないで」
ヒフミはアオを優しく抱きしめた。
「うん」
「……セラ君、アオの事よろしくお願い……」
「大丈夫です、俺が何がなんでも護るので」
ヒフミは少し不安気な表情から安心したのか笑みを零した。
それはそうだ、実の娘のように育てたアオが理由をちゃんと言わずぼかして、離れていくのだから。
「海に出る前に、母さんの墓も寄ってから行くから……」
「アオ」
「ごめんなさい、おばさんワガママな姪っ子で……母さんの墓……よろしくお願いします」
「いいのよ、私はあなた達2人が帰ってくるの待ってるわ」
「ありがとう……行ってきます」
俺とアオはヒフミに見送られながら、ヒフミの住処を後にした。
アオは少し寂しそうな表情をした。
母親みたいに育ててくれた叔母から離れるのだから仕方ないのだろう。
「寂しいのか?」
「まぁね……母さん代わりに傍に居てくれた人だから……あの人のおかげで、学者にもなれたもんだし。……ほら、ここ母さんの墓があるお寺」
アオに連れられてきたのは墓地だ。
俺自身陸の人間の墓地を見るのは初めてだ。
オーシャンでは墓地はなく、亡くなった者は母なる海に帰るからだ。
そんな墓地の中をアオの後を追って着いていくと、1つの墓地にたどり着いた。
「久しぶり、お母さん」
墓に刻まれた文字は読めないが、どうやらアオの母親の墓らしい。
「中々墓参りに来れなくてごめん母さん。実は今日はお母さんに紹介したい人がいて……私、恋人が出来たんだよ……しかも天海人の……まさかお母さんと同じような恋愛するとは思わなかった」
「……」
「私の恋人のセラ……父さんの弟子なんだよ……それに、父さんも生きてるかもしれない。もしオーシャンバトルが終わって戻って来られるなら、母さんの前に父さんを連れてくるから」
墓に線香を立て、アオは母親がいるかの様に喋った。
そんな様子を見ていた俺は、墓の周りを見てとある事に気づく。
「アオ、この墓石……魔法がかけられてる」
「魔法?」
「この墓を守る為の魔法……周りを見てみろ、雑草が生えたりしてるのに、ここだけ魔法によって護られていて、雑草すら生えてない」
「じゃ……父さんは母さんが死んだ後にも来たってことになる……?」
「そうかもしれない……とりあえずそろそろ行こう。もうすぐ満潮だ。満潮時がオーシャンへの道が開かれる」
「分かった……じゃあね母さん」
アオは寂しそうな顔をしながらも、後ろを振り向きせずただ前を見つめ、俺と一緒に後にした。
その時のアオは俺の手を握った。
それは、何かを決めたかのように強く握っていた。
「ねぇ、セラ」
「ん?」
「オーシャンはどんな所なの?」
「オーシャンは陸とは違って、波が不安定な所でオーシャンの中はお前が研究で見てる海中と違って、美しく珊瑚も溢れて多種多様な生物が住んでる、美しい場所だ」
「そうなんだ……オーシャンも国みたいに別れたりしてる?国境とかある?」
「あるにはある、俺が知る限り天海だけで、一族のみの国も合わせれば10各国だ…。その10各国をまとめてるのが、オーシャンで1番大きい国、アトランティスでそこにいる」
「ポセイドン?」
「あぁ……」
「そっかぁー……最初は驚いたよ、まさかギリシャ神話の神が面白そうな事してるから」
互いに向かいあって寝てるが、アオは幼い子どもが珍しいモノをみつけた時みたいに、目を輝かせて、楽しみな感じがよく分かる。
「怖くはないのか?明日から今まで経験した事ないことをするんだぞ?」
「そりゃあ、怖い気持ちもあるよー初めてだからね。オーシャンバトルで死ぬ可能性もある。だけど、そればっかり考えてたら、今まで経験した事ない事を経験する時に楽しみが無くなるじゃん」
この2日間普通じゃ考えられない経験してるのに、アオは怖さもありつつこれから経験することに前向きな考えだ。
普通の人ならこんな事を言わないだろうが、探究心を持つアオだからこそ言える言葉だ。
「それもそうだな……明日は早い。そろそろ寝た方がいい」
「うん……おやすみセラ」
「おやすみアオ」
俺はアオを自身の腕の中に収める様に抱き寄せると、アオは安心したようにゆっくりと眠りについた。
翌日。
この時期の陸は暑い時期なのに、朝が早いとやけに涼しい。
それに、波も穏やかで潮風に乗って、海水の匂い微かに匂う。
そんな中、俺とアオは準備を済ませた。
「アオ……やはり行くのね」
「ヒフミおばさん……今度はもしかしたら帰って来られないかもしれないです…だから、おばさんから借りてた家の鍵返しときます…来る前に荷物の整理や掃除はしてたけど、念の為おばさん見た方がいいかもしれないです…もし、私が帰って来なかったら荷物は捨てていいです」
「荷物は捨てないわ、あの家はあなたのよ?いつでも帰って来られるようにするわ。それに、何があるのかは聞かないけど、あなたは1人じゃない。大切な人が居ることを忘れないで」
ヒフミはアオを優しく抱きしめた。
「うん」
「……セラ君、アオの事よろしくお願い……」
「大丈夫です、俺が何がなんでも護るので」
ヒフミは少し不安気な表情から安心したのか笑みを零した。
それはそうだ、実の娘のように育てたアオが理由をちゃんと言わずぼかして、離れていくのだから。
「海に出る前に、母さんの墓も寄ってから行くから……」
「アオ」
「ごめんなさい、おばさんワガママな姪っ子で……母さんの墓……よろしくお願いします」
「いいのよ、私はあなた達2人が帰ってくるの待ってるわ」
「ありがとう……行ってきます」
俺とアオはヒフミに見送られながら、ヒフミの住処を後にした。
アオは少し寂しそうな表情をした。
母親みたいに育ててくれた叔母から離れるのだから仕方ないのだろう。
「寂しいのか?」
「まぁね……母さん代わりに傍に居てくれた人だから……あの人のおかげで、学者にもなれたもんだし。……ほら、ここ母さんの墓があるお寺」
アオに連れられてきたのは墓地だ。
俺自身陸の人間の墓地を見るのは初めてだ。
オーシャンでは墓地はなく、亡くなった者は母なる海に帰るからだ。
そんな墓地の中をアオの後を追って着いていくと、1つの墓地にたどり着いた。
「久しぶり、お母さん」
墓に刻まれた文字は読めないが、どうやらアオの母親の墓らしい。
「中々墓参りに来れなくてごめん母さん。実は今日はお母さんに紹介したい人がいて……私、恋人が出来たんだよ……しかも天海人の……まさかお母さんと同じような恋愛するとは思わなかった」
「……」
「私の恋人のセラ……父さんの弟子なんだよ……それに、父さんも生きてるかもしれない。もしオーシャンバトルが終わって戻って来られるなら、母さんの前に父さんを連れてくるから」
墓に線香を立て、アオは母親がいるかの様に喋った。
そんな様子を見ていた俺は、墓の周りを見てとある事に気づく。
「アオ、この墓石……魔法がかけられてる」
「魔法?」
「この墓を守る為の魔法……周りを見てみろ、雑草が生えたりしてるのに、ここだけ魔法によって護られていて、雑草すら生えてない」
「じゃ……父さんは母さんが死んだ後にも来たってことになる……?」
「そうかもしれない……とりあえずそろそろ行こう。もうすぐ満潮だ。満潮時がオーシャンへの道が開かれる」
「分かった……じゃあね母さん」
アオは寂しそうな顔をしながらも、後ろを振り向きせずただ前を見つめ、俺と一緒に後にした。
その時のアオは俺の手を握った。
それは、何かを決めたかのように強く握っていた。