海底に沈む世界を救う為に異種間恋愛します
いつも穏やかなオーシャンが今日はやけに波が荒れる程に賑やかだ。
それもそうだ…今日からオーシャンバトルが開催されるからだ。
オーシャンバトル期間中は天海と深海の住人がいつも以上に行き交い、尚且つ番いも見つけるという。
言わば番探しにはもってこいなイベントだ。
「やばいなーめちゃくちゃ人多いじゃん」
「はぐれるなよ」
「はぐれるわけないじゃん!!!」
「…お前この前一緒に買い出しした時、美味い匂いに誘われ迷子になったろ。俺が直ぐに見つけられたから良かったものの…」
「あ、アレは迷子じゃない!美味い料理が見たくてその……」
「まぁいい、とりあえず会場に行くぞ…皆が待ってる」
俺はアオの手を引き会場に向かった。
会場に近付くに連れて人混みが凄くなる。
なんせ、会場付近はお祭り状態だからだ。
出店がいつもより多く出店しており、それを目当てにくるお客さんで混みあっている。
そして、人混みに入れば人の会話が耳に入る。
「ちょっとみてよ!あれ!セラ様よ!!」
「まさしく、才色兼備って言葉が似合うくらい、カッコよく美しく、強く逞しい…素晴らしいオスだわ!」
「あんなオスの番になれたら、逞しい子孫が残せるわ!」
「だけど、まさかあのセラ様があんな、ちっこいメスなんかと番だなんて」
「ほんと嫌だわー…早く死んでくれないかしらあのメス」
「ぶっさいくだしー」
感激な会話から妬みの会話までが聞こえてくる。
オーシャンは弱肉強食な世界。
勿論メスも自分の子孫を残すならば、弱いメスを殺すぐらい、子孫を残す事や番の事はオスが引く程恐ろしい。
「セ、セラ」
「どうした」
「早くここから抜けたい、めちゃくちゃ周りからの視線が痛い」
「そうだな…抜けよう。俺もあんまりここには居たくないし、危うく拳が出そうになる」
「????」
かく言う俺もまさか、アオと番になってからアオへの気持ちが強いせいで、情けないが知らないオスと話すのを見ると嫉妬してしまう。
もちろん心内だけだが…。
しかし、周りのメス達がアオへの妬みや嫉妬が入った誹謗中傷は俺の怒りをふつふつと掻き立てる。
流石にこれで拳を出すなんて、情けないから俺達は人混みを抜けその場を後にした。
その頃会場には先に集まっていた戦士達が話していた。
「セラの奴おっそいなー!まさか、あいつ!バトル前にアオとヤッて…」
「アンタは黙る」
ゴンッ!
「痛てぇ!?クルミ!そんな殴らなくてもいいだろ!俺はお前の番なんだぞ!」
「アンタはもっとデリカシーをもて!」
「そうだぞエスパーダ、クルミの言う通りだ」
「あの真面目なセラの奴が試合前にヤるか」
「だってよぉ…オルカにカルチ…ほらぁ、よく言うじゃん?真面目な奴程本能が凄いって!」
エスパーダの声が聞こえて来るため、待ち合わせ場所の待合室に入った。
「そんな事考えるのはお前くらいだ、エスパーダ」
アオも俺に続いて入ってきた。
「おー!すごー!天海7天全員揃ってる!!イッカク、モンハナシャコ、シャチ、タチウオ、ハダカカメガイ、マカジキ、シーラカンス…やばぁ…」
アオは学者心を踊らせているのか、アオは瞳を輝かせて子どもみたいに興奮している。
「おいセラ、お前の番は大丈夫か?」
イッカクがアオを見て呆れたように、後から現れる。
「久しぶりだなイッカク。アオなら大丈夫だ。それに、アオは海洋生物学者だからな。俺達が集まってるのをみて興奮してるんだろ」
「そうゆうことじゃない」
「……まぁ、アンタが何を言いたいのは分かる」
「奴はお前が知ってる以上に強くなってるぞ。元奴の部下として言うが、奴が戦士として生きてるうちはお前等2人は助からん、あのメスを思うなら棄権するべ…」
「それでも戦う」
「!?」
「俺はアオの願いを叶える為に…。戦わず棄権などすればオアを傷つけてしまう…」
イッカクが言いたい事は分かる。
元部下として、師匠の戦いを間近で見てきたひとりだからこそ、師匠の強さも全て知っている。
しかし、師匠が強いからといってこのバトルを棄権するわけにはいかない。
「そうか…あと、お前に聞きたい。あのメスは本当に陸の人間か?何故あのメスから奴の魔力が感じとれるんだ」
流石だな智慧の戦士の名は伊達ではなく、アオの魔力も簡単に読み取ってしまう。
「気のせいじゃないのか?俺と同じ絶滅種族のアンタは敏感なくらい警戒心強いからな…余計な事を変に感じたんじゃないのか?」
「………ならいいけどな」
俺は勘づいてるイッカクから、変に探られないようにとその場を後にした。
イッカクにアオと師匠の関係を知られれば厄介になる。
「でねー、セラと一緒にさー」
アオは番組のメス達と楽しく話していたのを呼び止めた。
「ほら、アオそろそろ時間だ、行くぞ」
「あー分かった!!オーシャンバトルが終わったらさ、ご馳走作るからさ皆来てよ!!」
「ご馳走!?本当か」
「それは勝ってからだ。行くぞアオ」
アオの手を引き入場口に入り、薄暗い廊下を一緒に歩く。
隣で一緒に歩いているアオは少し緊張しながらも、目線を真っ直ぐと見つめ歩き続ける。
「アオ大丈夫か?」
「大丈夫」
「セラは?」
「俺も大丈夫だ」
互いに、初めての師匠との闘いであり、この闘いによってアオと俺の運命が決まるとも言える。
どんな運命になろうとも、俺はアオの傍にいると決めた。
だからこそ、こうして今ここに居る。
そして、俺達は廊下を歩き続けて、闘技場へと繋がる出口前まできた。
「アオ、覚悟は出来たか?」
「もちろん。私は出来ている!」
「その意気やよし…行くぞ」
「おう!!」
互いの腕に刻まれた、俺の家紋を重ね合わせる。
家紋は互いの魔力に反応し、青く美しく光り輝きだした。
「我、汝と契約を結びし者なり、我が身と汝の身に宿りし魔力、其れは我が唯一の命の煌きなり、森羅万象、幾億の命、幾億の運命、幾億に広がるは無限の海。双璧の名を元に生命の根源の扉を開く者として命ずる…ヒュージョン!!」
俺の身体と意識が海の波のように、アオの身体を包んでアオの意識と身体と同化していき、互いの意識が繋がった。
そして、合体した姿も互いの特徴を捉えた姿になった。
アオの姿にシーラカンス特有の耳鰭に尾鰭。
アオと俺の魔力が同調し、鱗が青く美しく輝いてる。
「うし!!!待ってろ!!父さん!!」
俺達は闘技場に入っていった。
それもそうだ…今日からオーシャンバトルが開催されるからだ。
オーシャンバトル期間中は天海と深海の住人がいつも以上に行き交い、尚且つ番いも見つけるという。
言わば番探しにはもってこいなイベントだ。
「やばいなーめちゃくちゃ人多いじゃん」
「はぐれるなよ」
「はぐれるわけないじゃん!!!」
「…お前この前一緒に買い出しした時、美味い匂いに誘われ迷子になったろ。俺が直ぐに見つけられたから良かったものの…」
「あ、アレは迷子じゃない!美味い料理が見たくてその……」
「まぁいい、とりあえず会場に行くぞ…皆が待ってる」
俺はアオの手を引き会場に向かった。
会場に近付くに連れて人混みが凄くなる。
なんせ、会場付近はお祭り状態だからだ。
出店がいつもより多く出店しており、それを目当てにくるお客さんで混みあっている。
そして、人混みに入れば人の会話が耳に入る。
「ちょっとみてよ!あれ!セラ様よ!!」
「まさしく、才色兼備って言葉が似合うくらい、カッコよく美しく、強く逞しい…素晴らしいオスだわ!」
「あんなオスの番になれたら、逞しい子孫が残せるわ!」
「だけど、まさかあのセラ様があんな、ちっこいメスなんかと番だなんて」
「ほんと嫌だわー…早く死んでくれないかしらあのメス」
「ぶっさいくだしー」
感激な会話から妬みの会話までが聞こえてくる。
オーシャンは弱肉強食な世界。
勿論メスも自分の子孫を残すならば、弱いメスを殺すぐらい、子孫を残す事や番の事はオスが引く程恐ろしい。
「セ、セラ」
「どうした」
「早くここから抜けたい、めちゃくちゃ周りからの視線が痛い」
「そうだな…抜けよう。俺もあんまりここには居たくないし、危うく拳が出そうになる」
「????」
かく言う俺もまさか、アオと番になってからアオへの気持ちが強いせいで、情けないが知らないオスと話すのを見ると嫉妬してしまう。
もちろん心内だけだが…。
しかし、周りのメス達がアオへの妬みや嫉妬が入った誹謗中傷は俺の怒りをふつふつと掻き立てる。
流石にこれで拳を出すなんて、情けないから俺達は人混みを抜けその場を後にした。
その頃会場には先に集まっていた戦士達が話していた。
「セラの奴おっそいなー!まさか、あいつ!バトル前にアオとヤッて…」
「アンタは黙る」
ゴンッ!
「痛てぇ!?クルミ!そんな殴らなくてもいいだろ!俺はお前の番なんだぞ!」
「アンタはもっとデリカシーをもて!」
「そうだぞエスパーダ、クルミの言う通りだ」
「あの真面目なセラの奴が試合前にヤるか」
「だってよぉ…オルカにカルチ…ほらぁ、よく言うじゃん?真面目な奴程本能が凄いって!」
エスパーダの声が聞こえて来るため、待ち合わせ場所の待合室に入った。
「そんな事考えるのはお前くらいだ、エスパーダ」
アオも俺に続いて入ってきた。
「おー!すごー!天海7天全員揃ってる!!イッカク、モンハナシャコ、シャチ、タチウオ、ハダカカメガイ、マカジキ、シーラカンス…やばぁ…」
アオは学者心を踊らせているのか、アオは瞳を輝かせて子どもみたいに興奮している。
「おいセラ、お前の番は大丈夫か?」
イッカクがアオを見て呆れたように、後から現れる。
「久しぶりだなイッカク。アオなら大丈夫だ。それに、アオは海洋生物学者だからな。俺達が集まってるのをみて興奮してるんだろ」
「そうゆうことじゃない」
「……まぁ、アンタが何を言いたいのは分かる」
「奴はお前が知ってる以上に強くなってるぞ。元奴の部下として言うが、奴が戦士として生きてるうちはお前等2人は助からん、あのメスを思うなら棄権するべ…」
「それでも戦う」
「!?」
「俺はアオの願いを叶える為に…。戦わず棄権などすればオアを傷つけてしまう…」
イッカクが言いたい事は分かる。
元部下として、師匠の戦いを間近で見てきたひとりだからこそ、師匠の強さも全て知っている。
しかし、師匠が強いからといってこのバトルを棄権するわけにはいかない。
「そうか…あと、お前に聞きたい。あのメスは本当に陸の人間か?何故あのメスから奴の魔力が感じとれるんだ」
流石だな智慧の戦士の名は伊達ではなく、アオの魔力も簡単に読み取ってしまう。
「気のせいじゃないのか?俺と同じ絶滅種族のアンタは敏感なくらい警戒心強いからな…余計な事を変に感じたんじゃないのか?」
「………ならいいけどな」
俺は勘づいてるイッカクから、変に探られないようにとその場を後にした。
イッカクにアオと師匠の関係を知られれば厄介になる。
「でねー、セラと一緒にさー」
アオは番組のメス達と楽しく話していたのを呼び止めた。
「ほら、アオそろそろ時間だ、行くぞ」
「あー分かった!!オーシャンバトルが終わったらさ、ご馳走作るからさ皆来てよ!!」
「ご馳走!?本当か」
「それは勝ってからだ。行くぞアオ」
アオの手を引き入場口に入り、薄暗い廊下を一緒に歩く。
隣で一緒に歩いているアオは少し緊張しながらも、目線を真っ直ぐと見つめ歩き続ける。
「アオ大丈夫か?」
「大丈夫」
「セラは?」
「俺も大丈夫だ」
互いに、初めての師匠との闘いであり、この闘いによってアオと俺の運命が決まるとも言える。
どんな運命になろうとも、俺はアオの傍にいると決めた。
だからこそ、こうして今ここに居る。
そして、俺達は廊下を歩き続けて、闘技場へと繋がる出口前まできた。
「アオ、覚悟は出来たか?」
「もちろん。私は出来ている!」
「その意気やよし…行くぞ」
「おう!!」
互いの腕に刻まれた、俺の家紋を重ね合わせる。
家紋は互いの魔力に反応し、青く美しく光り輝きだした。
「我、汝と契約を結びし者なり、我が身と汝の身に宿りし魔力、其れは我が唯一の命の煌きなり、森羅万象、幾億の命、幾億の運命、幾億に広がるは無限の海。双璧の名を元に生命の根源の扉を開く者として命ずる…ヒュージョン!!」
俺の身体と意識が海の波のように、アオの身体を包んでアオの意識と身体と同化していき、互いの意識が繋がった。
そして、合体した姿も互いの特徴を捉えた姿になった。
アオの姿にシーラカンス特有の耳鰭に尾鰭。
アオと俺の魔力が同調し、鱗が青く美しく輝いてる。
「うし!!!待ってろ!!父さん!!」
俺達は闘技場に入っていった。