オレンジ色の教室で、告白しました。
私は昔からこうだった。
自分の気持ちを話そうとすると先に涙が出てしまう。言葉が詰まって上手く伝えられない。
だけど彼は私の言葉を待ってくれた。
それがどれだけ嬉しいことか。その優しさに今も、昔も何度も救われた。
「こんな私だけど……あなたに恋をしてるの。毎日会うだけで、見てるだけでドキドキする。あなたに、心を奪われたの。迷惑だってわかってる。だけどね、好きって伝えたかった。……最後まで聞いてくれてありがとう」
伝えたいことは全部伝えきった……と、思う。だけど私の1番の願いは、言えなかった。
にっこり笑って彼を見つめる。
ドキンドキンと心臓が痛いほど高鳴っている。こんなに自分の気持ちを伝えたのは初めて。どう、思ったかな。
「なぁ」
「はい……きゃ!」
不意に呼ばれて顔を上げる。
その瞬間、顔が近づいてくちびるに柔らかくて、暖かいものがあたった。