オレンジ色の教室で、告白しました。

それは、彼のくちびるだった。


ほんの少し、触れただけの小さなキス。暖かくて、柔らかくて、私のくちびるを包み込んでくれた。



「俺、お前のこと好きだよ。なんでそんな自信ないの?俺の行動、分かりやすかったと思うけど」


「えっ……ほん、とに……?」


「ほんと。だからさ、本当の願いを言えよ。伝えたかっこと、もっとあるだろ?」



信じられない出来事がおこって状況が呑み込めない。だけど……私の胸の中は、幸せで溢れていた。



「あ、の……私の、彼氏に……なってください!」


「よく言えたな。その言葉、待ってた」



勇気をだして伝えた。これが、私のほんとの願い。気持ち……だった。


嬉しい。


私たち、両想いだったんだね。



「私で、いいの?」


「お前がいーんだよ。これからよろしくな」


「はい!」



誰もいない放課後の教室。


私は……好きな人に気持ちを伝えました。


【終わり】
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