桜散る日に
いじめ
あなたと出逢って1ヶ月が過ぎたころでした。
「美香、もう私に話しかけないで。」
親友だった豊川 志乃がいきなりそう言ってきたのです。
「…どうして?私何かした?」
「美香、最近おかしいよ。学校中のみんなが美香の噂してるよ。桜公園に出る変質者は美香だって。」
「変質者?…公園にいるのは私だけど変質者ではないよ。」
「とにかく、美香とは縁切ったからね!!」
私はそのとき頭が真っ白になりました。どうして友達にまで縁を切られるのか分かりませんでした。
その日から私には友達がいなくなりました。みんな離れていったのです。私が話しかけると嫌な顔をして逃げていきました。
もしかして私っていじめられてる?
そう思い始めたときから私は学校に行くのが嫌になりました。ついには不登校になってしまいました。
そんなときあなたの顔を見ると元気が出ました。
「最近、何かあったの?」
あなたは心配そうに聞きましたね。
「…実は最近、学校行ってないんです…。」
「どうして?」
「私…いじめられてるみたいなんです…。」
「そっかぁ…。」
あなたはびっくりするどころか驚いてもいませんでしたね。
「びっくりしないんですか?」
私は不思議になって聞いてみました。