極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
「マイ箸を持って来ているから大丈夫」
奏斗はエコバッグから箸箱を取り出した。その中には黒い塗り箸が入っている。
箸まで用意しているなんて、奏斗は最初から二葉の家で昼食を食べるつもりだったのだろうか。
ふと疑問に思ったとき、奏斗に「食べようか」と促された。
「あ、はい。ありがとうございます。いただきます」
二葉は両手を合わせて箸を取り上げた。そうめんに具材とめんつゆを絡めて口に運ぶ。トマトのかすかな酸味と大葉の香りに食欲がそそられ、喉をつるりと通った。
「おいしい!」
二葉は思わず声を上げた。
「よかった」
奏斗はホッとしたように言って食べ始めた。
二葉はそうめんを噛んでいるうちに、胸が熱くなるのを感じた。目頭まで熱くなってきて、どうしようもなく泣きたくなる。けれど、本当に泣くわけにはいかないので、気を紛らせようと奏斗に話しかけた。
「本当においしいです。奏斗さんはよくお料理するんですか?」
「たまにするくらいだな。大学生のときから一人暮らしをしてたから、それなりにはできると思う。二葉はどんな料理をよく作るんだ?」
「私はパスタが好きでよく作ります。以前、パスタレシピ翻訳コンテストっていうのがあって、それに参加したのがきっかけで、ソースを手作りするのにはまっちゃったんです」
奏斗はエコバッグから箸箱を取り出した。その中には黒い塗り箸が入っている。
箸まで用意しているなんて、奏斗は最初から二葉の家で昼食を食べるつもりだったのだろうか。
ふと疑問に思ったとき、奏斗に「食べようか」と促された。
「あ、はい。ありがとうございます。いただきます」
二葉は両手を合わせて箸を取り上げた。そうめんに具材とめんつゆを絡めて口に運ぶ。トマトのかすかな酸味と大葉の香りに食欲がそそられ、喉をつるりと通った。
「おいしい!」
二葉は思わず声を上げた。
「よかった」
奏斗はホッとしたように言って食べ始めた。
二葉はそうめんを噛んでいるうちに、胸が熱くなるのを感じた。目頭まで熱くなってきて、どうしようもなく泣きたくなる。けれど、本当に泣くわけにはいかないので、気を紛らせようと奏斗に話しかけた。
「本当においしいです。奏斗さんはよくお料理するんですか?」
「たまにするくらいだな。大学生のときから一人暮らしをしてたから、それなりにはできると思う。二葉はどんな料理をよく作るんだ?」
「私はパスタが好きでよく作ります。以前、パスタレシピ翻訳コンテストっていうのがあって、それに参加したのがきっかけで、ソースを手作りするのにはまっちゃったんです」