極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
「……そうかもしれないな」
奏斗の言葉を聞いて、二葉は胸がズキンと痛んだ。
彼と住む世界が違うから、彼と一緒になれないと思っていた。そのことを改めて突きつけられた気がして。
奏斗の胸に当てていた手から力が抜けた。
「なあ、二葉。俺たちはそれぞれ違う分野で夢を追っているんだから、違って当たり前じゃないか。君のいる翻訳の世界は、俺にはぜんぜんわからない。あんなに分厚い英語の本を読もうと思う二葉はすごいなって、純粋に思う」
「でも、私はまだまだ夢を叶えられてなくて。両親はいないし、祖父母ともケンカして音信不通になってしまって……私はなにも持ってないんです」
「そんなことない。大切なものを持っているはずだ」
「大切なものって……?」
二葉は眉を寄せて奏斗を見た。彼はふわっと微笑んで、ゆっくりと言葉を紡ぐ。
「君と、俺の、子どもだ」
二葉は目を見開いた。
「ど……うして」
奏斗は二葉のお腹に一度視線を向けてから、二葉の顔に視線を戻す。
「いろいろ考えたんだ。二葉が帰国するときに連絡してくれなかったこと。産婦人科の帰りに、車の中で俺の目からマタニティマークを隠したこと。そのときは、他の男と出会って、もう俺のことを好きじゃなくなったのかと思ったんだ。でも、二葉が昨日も今日も一人きりでいて、俺と住む世界が違うと思っていたことを考え合わせたら……答えは一つしか出ない」
奏斗の言葉を聞いて、二葉は胸がズキンと痛んだ。
彼と住む世界が違うから、彼と一緒になれないと思っていた。そのことを改めて突きつけられた気がして。
奏斗の胸に当てていた手から力が抜けた。
「なあ、二葉。俺たちはそれぞれ違う分野で夢を追っているんだから、違って当たり前じゃないか。君のいる翻訳の世界は、俺にはぜんぜんわからない。あんなに分厚い英語の本を読もうと思う二葉はすごいなって、純粋に思う」
「でも、私はまだまだ夢を叶えられてなくて。両親はいないし、祖父母ともケンカして音信不通になってしまって……私はなにも持ってないんです」
「そんなことない。大切なものを持っているはずだ」
「大切なものって……?」
二葉は眉を寄せて奏斗を見た。彼はふわっと微笑んで、ゆっくりと言葉を紡ぐ。
「君と、俺の、子どもだ」
二葉は目を見開いた。
「ど……うして」
奏斗は二葉のお腹に一度視線を向けてから、二葉の顔に視線を戻す。
「いろいろ考えたんだ。二葉が帰国するときに連絡してくれなかったこと。産婦人科の帰りに、車の中で俺の目からマタニティマークを隠したこと。そのときは、他の男と出会って、もう俺のことを好きじゃなくなったのかと思ったんだ。でも、二葉が昨日も今日も一人きりでいて、俺と住む世界が違うと思っていたことを考え合わせたら……答えは一つしか出ない」