極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
「なんで圭太郎が産婦人科に……?」
驚いて思わず呟いたら、圭太郎は小馬鹿にしたような笑みを浮かべた。
「そんなの決まってるじゃないか」
圭太郎は顔を傾けて左隣を示した。彼の真横には、かつて一度だけ見たことのある彼の浮気相手が座っていた。
緩やかなパーマをかけた明るい茶髪に大きな目とぽってりした唇が、相変わらず華やかな印象だ。薬指にマリッジリングをしているので、彼女は今は圭太郎の妻なのだろう。そのお腹がふっくらしているのを見て、二葉は納得した。
「ああ、おめでとうございます。それじゃ」
二葉は愛想なく言って奏斗の方に行こうとしたが、圭太郎が怪訝そうな声を出した。
「おい、おまえ、いつの間に妊娠したんだ?」
その彼に対し、妻がいさめるような口調で言う。
「ダメだよ、圭太郎。そんなこと訊いちゃ。婦人科検診に決まってるじゃない。誰もがみんな、私たちみたいに赤ちゃんを授かった幸せな気持ちで来てるとは限らないんだから。配慮しなくちゃ」
「そうか、悪いことを訊いたな。俺みたいないい男より自分を優先する二葉なんか、そもそも結婚できるわけないもんな」
圭太郎の嘲笑うような口調を聞いて、二葉は瞬きをした。
(圭太郎ってこんなに嫌な人だったっけ?)
驚いて思わず呟いたら、圭太郎は小馬鹿にしたような笑みを浮かべた。
「そんなの決まってるじゃないか」
圭太郎は顔を傾けて左隣を示した。彼の真横には、かつて一度だけ見たことのある彼の浮気相手が座っていた。
緩やかなパーマをかけた明るい茶髪に大きな目とぽってりした唇が、相変わらず華やかな印象だ。薬指にマリッジリングをしているので、彼女は今は圭太郎の妻なのだろう。そのお腹がふっくらしているのを見て、二葉は納得した。
「ああ、おめでとうございます。それじゃ」
二葉は愛想なく言って奏斗の方に行こうとしたが、圭太郎が怪訝そうな声を出した。
「おい、おまえ、いつの間に妊娠したんだ?」
その彼に対し、妻がいさめるような口調で言う。
「ダメだよ、圭太郎。そんなこと訊いちゃ。婦人科検診に決まってるじゃない。誰もがみんな、私たちみたいに赤ちゃんを授かった幸せな気持ちで来てるとは限らないんだから。配慮しなくちゃ」
「そうか、悪いことを訊いたな。俺みたいないい男より自分を優先する二葉なんか、そもそも結婚できるわけないもんな」
圭太郎の嘲笑うような口調を聞いて、二葉は瞬きをした。
(圭太郎ってこんなに嫌な人だったっけ?)