極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
「え……」
祖父はつかえつかえ話を始める。
『ずっと……気持ちのやり場が……なかったのだ。良隆の結婚を認めなかったせいで……二度と良隆に会えなくなってしまった。その憤りを誰かにぶつけたくて……。いや、そんな言い訳をしても許されないな。本当にすまなかった』
祖父のあまりの変わりように、二葉はなにも言えずに黙っていた。
祖父が言葉を続ける。
『大槻さんは……わしがどれだけ怒鳴っても罵っても、まったく動じなかった。それどころか、痛いことを言ってくるのだ……。彼の言う通りだ。まさにぐうの音も出なかったよ……。彼ならきっと二葉を幸せにしてくれるだろう。おめでとう』
「……ありがとうございます」
『たった一人の孫なのに、なぜわしはおまえの幸せを願おうとしなかったのだろう……。そんなわしらのことを、そうすぐには許せんだろうな。だが、気が向いたときでいいから……たまには声を聞かせておくれ』
祖父の声は最後の方は弱々しかった。祖父が倒れたことを電話で知らせてくれた古谷が言っていた通り、祖父も祖母ももうずいぶんな年なのだ。許せるとしたら、今しかない。
二葉は大きく息を吸って、ゆっくりと答える。
「はい」
祖父はつかえつかえ話を始める。
『ずっと……気持ちのやり場が……なかったのだ。良隆の結婚を認めなかったせいで……二度と良隆に会えなくなってしまった。その憤りを誰かにぶつけたくて……。いや、そんな言い訳をしても許されないな。本当にすまなかった』
祖父のあまりの変わりように、二葉はなにも言えずに黙っていた。
祖父が言葉を続ける。
『大槻さんは……わしがどれだけ怒鳴っても罵っても、まったく動じなかった。それどころか、痛いことを言ってくるのだ……。彼の言う通りだ。まさにぐうの音も出なかったよ……。彼ならきっと二葉を幸せにしてくれるだろう。おめでとう』
「……ありがとうございます」
『たった一人の孫なのに、なぜわしはおまえの幸せを願おうとしなかったのだろう……。そんなわしらのことを、そうすぐには許せんだろうな。だが、気が向いたときでいいから……たまには声を聞かせておくれ』
祖父の声は最後の方は弱々しかった。祖父が倒れたことを電話で知らせてくれた古谷が言っていた通り、祖父も祖母ももうずいぶんな年なのだ。許せるとしたら、今しかない。
二葉は大きく息を吸って、ゆっくりと答える。
「はい」