極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
「二葉、がんばれ! 急いで病院に連れていくから!」
「ふふ……安全運転で、ね」
二葉は痛みをこらえながら、かすれた声で言った。
病院に着くと、すぐに医師の診察を受けた。普通なら分娩待機室に入るらしいが、二葉はもう子宮口が開いていると言うことで、いきなり分娩室に入れられた。
「パパは頭の方にいてくださいね」
助産師の女性が奏斗に言った。奏斗と同い年くらいだが、とても落ち着いている。
奏斗は内心不安と緊張でいっぱいだったが、どうにかそれを押し殺して二葉に付き添う。
父親教室に参加したり、本や雑誌を読んだりして、妊娠出産について勉強したが、しょせん自分は男性だ。
(二葉の痛みを俺が引き受けられたらいいのに……!)
そんなもどかしさに苛まれながら、二葉が痛がれば手を握って腰をさすり、水を欲しがれば飲ませて汗を拭いた。
助産師の合図に合わせていきむ二葉を励ましながら、ただただ愛する妻と子の無事を必死で祈る。
やがて――。
「おめでとうございます!」
医師の声とともに、元気な産声が分娩室に響いた。なぜ赤ちゃんが〝赤〟ちゃんと呼ばれるのかわかるくらい、くしゃくしゃの真っ赤な顔で泣いている。
「ふふ……安全運転で、ね」
二葉は痛みをこらえながら、かすれた声で言った。
病院に着くと、すぐに医師の診察を受けた。普通なら分娩待機室に入るらしいが、二葉はもう子宮口が開いていると言うことで、いきなり分娩室に入れられた。
「パパは頭の方にいてくださいね」
助産師の女性が奏斗に言った。奏斗と同い年くらいだが、とても落ち着いている。
奏斗は内心不安と緊張でいっぱいだったが、どうにかそれを押し殺して二葉に付き添う。
父親教室に参加したり、本や雑誌を読んだりして、妊娠出産について勉強したが、しょせん自分は男性だ。
(二葉の痛みを俺が引き受けられたらいいのに……!)
そんなもどかしさに苛まれながら、二葉が痛がれば手を握って腰をさすり、水を欲しがれば飲ませて汗を拭いた。
助産師の合図に合わせていきむ二葉を励ましながら、ただただ愛する妻と子の無事を必死で祈る。
やがて――。
「おめでとうございます!」
医師の声とともに、元気な産声が分娩室に響いた。なぜ赤ちゃんが〝赤〟ちゃんと呼ばれるのかわかるくらい、くしゃくしゃの真っ赤な顔で泣いている。