怪盗ベルにおまかせ!
自分たちがわざと落としたにも関わらず、ひどい言い草だ。

それに愕然とする光井くんを見て喜んでいる。


「こんなに壊れてるなら、もうなにしたって同じだろ?」


そう言って、地面に転がるカメラをさらに踏んづける。


「やめろ…!!やめてくれ!」

「ギャハハッ!もっとやれやれ〜!」

「こいつの泣く顔が見てみたい!」


歯を食いしばる光井くん。

ただでさえ地面にたたきつけられ壊れたというのに、3人組は光井くんの体をおさえたまま、まるでサッカーボールかのようにカメラを蹴ってパスをまわす。


そして、最後には――。


「こんなの、もうゴミだし捨てたっていいよな?」


リーダー格の男の子が片手でボロボロになったカメラを拾い上げる。

嫌な予感がした光井くんは顔を青ざめる。


「待て…。なにをする気だ…!?」
< 131 / 181 >

この作品をシェア

pagetop