怪盗ベルにおまかせ!
その書き込みを読んだあと、悠に視線を移す。


「…で、これがなんなの?愛犬がいなくなったのはかわいそうだけど、他の物探しの書き込みとあまり変わらないんじゃない?」

「まあ、オレも初めてはそう思ったんだけど…」


そう言いながら、悠はキーボードをカタカタとたたく。

そして、書き込みといっしょに添付されていた画像を表示した。


それは、いなくなったという愛犬の画像。

黒くてころんとした犬が写っている。


…あれ?

この犬…、どこかで見たことがあるような…。


「ここに写っている犬の写真を画像検索にかけたら、ものすごいことがわかったんだ」

「ものすごいこと?」

「書き込みには『保護犬』って書いてあったけど、実はこの犬…『チベタンマスティフ』っていう、世界一高価な犬種だったんだ」
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