怪盗ベルにおまかせ!
「あっ、そうだよね…!バレちゃダメだよね、ごめんね…!ベルが鈴ちゃんだってわかって、うれしくって…ついっ」


照れたように、芹那ちゃんはペコペコと頭を下げる。

どうやら、口を突いて出てきてしまったようだった。


わたしは、芹那ちゃんにこれまでの経緯を話す。

憧れていた『怪盗ベル』が、まさか幼なじみのわたしだったと知って、芹那ちゃんは目をキラキラと輝かせながら静かに聞いてくれていた。


「でも、鈴ちゃん。今のままじゃ、いつかは正体がバレちゃうよ?」

「それなら大丈夫だよ。ベルが映る防犯カメラの映像は、悠が削除してくれてるし」

「悠くんも手伝ってくれてるんだ!」

「うん。それに、一応パーティー用のメガネもかけて変装してるから――」

「問題は…そこっ!」


芹那ちゃんは、ビシッとわたしに人差し指を突き立てる。
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