怪盗ベルにおまかせ！
「光井くん、自己紹介してくれる？」

「はい」


光井くんは一歩前に出ると、教室内を見渡した。


「光井暖です。この町には、怪盗ベルを追うために引っ越してきました」


――『怪盗ベル』というワードに、思わずドキッとしてしまった。


怪盗ベルの活躍についてワイワイガヤガヤと話すクラスメイトたちと違って、光井くんの視線はどこか鋭い。


「怪盗ベルの正体をあばくために、なにか有力な情報があればよろしくお願いします」


小学生らしくない自己紹介をして、光井くんは軽く頭を下げた。


言葉遣いや立ち居振る舞い、落ち着いた雰囲気はとても小学生とは思えない。

そういったところが、小学生の視聴者だけでなくそれよりも上の年齢層にも受け入れられている。


しかし、ダンダンが人気なのはそういったことだけではない。
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