怪盗ベルにおまかせ!
次の瞬間、突然倒れてしまった。


〈えっ!?どうしたの、あと2人…!?〉


驚くわたしと違って、インカムごしに悠の落ち着いた声が聞こえる。


〈心配いらないよ。眠ってるだけ〉


ゆっくりと歩み寄って2人の様子をうかがう。

悠の言うとおり、本当に2人は大きな寝息を立てて爆睡していた。


〈悠、わたしに作らせた薬ってなんだったの?〉

〈眠り薬。でもまさか、こんなに早く効果が出るとは思わなかったけど〉


どうやらわたしは、とんでもないものを作らされていたようだ。


悠いわく、今日1日は起きないんだとか。

その証拠に、いくらわたしがツンツンと突ついても2人はまったく起きる気配がない。


〈とりあえず、無事にトロフィーを取り戻せたよ〉


わたしは、ダイヤが埋め込まれたトロフィーを抱きかかえる。
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