君に恋した、忘れられない夏
EP3.君に伝えたかったこと
「ひまちゃん、まだ寝てるかい?」
布団の中でぼーと天井を見つめていると、襖からおばあちゃんが控えめに顔を出してきた。
「あ、ううん。もう起きたとこだよ」
昴に会わなくなってから一週間が経った。
明日で夏休みが終わってしまう。だけど昴に会いにあの展望台に行くつもりはもうなかった。
「明日で東京に帰っちゃうなんて悲しいねぇ…」
「また来るよ。来年は受験生だから難しいかもだけど、冬休みとか春休みとかにでも」
「そういえば、毎日遊んでたお友達に、お別れ言いにいかなくていいのかい?」
ぴくっと笑顔を浮かべていた頬が引きつった。
「…うん。もう言ってあるから」
ダメだ。昴のことを思い出したら泣きそうになってくる。
昴のせいで私の胸はぽっかりと穴が空いてしまった。
…もう、忘れないといけないのに。
布団の中でぼーと天井を見つめていると、襖からおばあちゃんが控えめに顔を出してきた。
「あ、ううん。もう起きたとこだよ」
昴に会わなくなってから一週間が経った。
明日で夏休みが終わってしまう。だけど昴に会いにあの展望台に行くつもりはもうなかった。
「明日で東京に帰っちゃうなんて悲しいねぇ…」
「また来るよ。来年は受験生だから難しいかもだけど、冬休みとか春休みとかにでも」
「そういえば、毎日遊んでたお友達に、お別れ言いにいかなくていいのかい?」
ぴくっと笑顔を浮かべていた頬が引きつった。
「…うん。もう言ってあるから」
ダメだ。昴のことを思い出したら泣きそうになってくる。
昴のせいで私の胸はぽっかりと穴が空いてしまった。
…もう、忘れないといけないのに。