君に恋した、忘れられない夏
「…昴は、本当に死んじゃったんですか?」
「ええ…。信じられないわよね。私も主人も、まだ実感が湧いていないの。でももう今日で49日なのよ。信じられなくても、今日、昴はこの世からいなくなってしまうのね…」
「…私、まだ何も言えてない…」
「…そうよね。私たちも、急なことだったから。朝は元気そうに笑っていた昴が、まさか突然いなくなってしまうなんて思いもしなかった…」
昴のお母さんが写真を静かに見つめていた。その瞳は少し濡れている。
よく見ると、頬は痩せこけ髪の毛も白髪がいくつか混じっている。
最愛の息子が突然亡くなってしまって、憔悴しきっているのが見てわかった。それほど昴は大切に愛情を注いでもらっていたんだ。
「そうだ。これ…」
昴のお母さんが思いついたように立ち上がると、棚から封筒に入った手紙らしきものを持ってきて、私に渡してきた。
「昴がね、もしも陽葵ちゃんに会うことがあったら、渡してほしいって言ってたの」
ハッと目を見開く。手紙の表紙には、“陽葵へ”と昴の文字で私の名前が書かれていた。
恐る恐る封を開けて中身を取り出すと、中から三枚のびっしりと文字が書き込まれた手紙が出てきた。
「ええ…。信じられないわよね。私も主人も、まだ実感が湧いていないの。でももう今日で49日なのよ。信じられなくても、今日、昴はこの世からいなくなってしまうのね…」
「…私、まだ何も言えてない…」
「…そうよね。私たちも、急なことだったから。朝は元気そうに笑っていた昴が、まさか突然いなくなってしまうなんて思いもしなかった…」
昴のお母さんが写真を静かに見つめていた。その瞳は少し濡れている。
よく見ると、頬は痩せこけ髪の毛も白髪がいくつか混じっている。
最愛の息子が突然亡くなってしまって、憔悴しきっているのが見てわかった。それほど昴は大切に愛情を注いでもらっていたんだ。
「そうだ。これ…」
昴のお母さんが思いついたように立ち上がると、棚から封筒に入った手紙らしきものを持ってきて、私に渡してきた。
「昴がね、もしも陽葵ちゃんに会うことがあったら、渡してほしいって言ってたの」
ハッと目を見開く。手紙の表紙には、“陽葵へ”と昴の文字で私の名前が書かれていた。
恐る恐る封を開けて中身を取り出すと、中から三枚のびっしりと文字が書き込まれた手紙が出てきた。