ゴーストと呼ばれた地味な令嬢は逆行して悪女となって派手に返り咲く〜クロエは振り子を二度揺らす〜
48 三人で仲良くお茶会です!②
「ふええぇぇぇぇぇぇぇぇええんんっっっ!!」
耳をつんざくような、コートニーの金切り声に似た泣き声が会場中に響いた。
一瞬で華やかな空気が不穏に変わって、白けた雰囲気が波紋のように広がる。
「コートニー、どうしたの!?」
クロエは慌ててこの騒ぎの元凶のもとへと駆けて行った。
見ると、その場にへたり込んだコートニーが今もびぃびぃ声を出して泣いていて、彼女を取り巻く令嬢たちが茫然自失と立ち尽くしている。
すかさず聖女クロエは、床に膝を付いて異母妹の顔を覗き込んだ。
「コートニー、大丈夫? 一体なにがあったの?」
「えっぐ……えっぐ…………」
異母妹はまだすすり泣いている。クロエがちらりと顔を上げると、令嬢たちは全員とも顔面蒼白で微かに身体を震わせて、とても話を聞けるような状況ではなさそうだった。
「泣いているだけでは分からないわ。ゆっくりでいいから、なにが起こったか教えてくれる?」と、彼女は異母妹の背中を慰めるように優しく撫でた。
(全く……。公爵令嬢のお茶会で、なんという粗相をしでかすのかしら。本当に面倒くさいわね……)
……心の声は別として。
耳をつんざくような、コートニーの金切り声に似た泣き声が会場中に響いた。
一瞬で華やかな空気が不穏に変わって、白けた雰囲気が波紋のように広がる。
「コートニー、どうしたの!?」
クロエは慌ててこの騒ぎの元凶のもとへと駆けて行った。
見ると、その場にへたり込んだコートニーが今もびぃびぃ声を出して泣いていて、彼女を取り巻く令嬢たちが茫然自失と立ち尽くしている。
すかさず聖女クロエは、床に膝を付いて異母妹の顔を覗き込んだ。
「コートニー、大丈夫? 一体なにがあったの?」
「えっぐ……えっぐ…………」
異母妹はまだすすり泣いている。クロエがちらりと顔を上げると、令嬢たちは全員とも顔面蒼白で微かに身体を震わせて、とても話を聞けるような状況ではなさそうだった。
「泣いているだけでは分からないわ。ゆっくりでいいから、なにが起こったか教えてくれる?」と、彼女は異母妹の背中を慰めるように優しく撫でた。
(全く……。公爵令嬢のお茶会で、なんという粗相をしでかすのかしら。本当に面倒くさいわね……)
……心の声は別として。