小児科医は癒やしの司書に愛を囁く
「……キスして欲しかったのか、美鈴?」
彼女は恥ずかしそうに両手で顔を覆うと下を向いた。そっと手をつかんで離してやる。潤んだ目で恨みがましげにこちらを見た。
「……先生の馬鹿」
「ああ、俺は大馬鹿だった。反省するよ」
そう言って、彼女を抱き上げると寝室へ向かった。本能の赴くままに彼女を愛そうと決めた。
「さあ、君の全てを確認させてくれ。まずは中身から。君の心が知りたい。僕は美鈴が好きだ。美鈴の気持ちは?」
「私こそ、先生のことは病院へ通い出した頃から好きだった。片想いだったの。だからこそ、ここに同棲させてもらった」
「お互い両思いだったんだな。早くこうすべきだった。俺達はお互い馬鹿だ。口に出すのを恐れて遠回りした」
「さあ、全てを見せて……」
丁寧に上から彼女の身体全てにキスをし、服を剥いでいく。
「あ、あ……」
ゆっくり彼女を導いた。初めてなのはわかっている。夜半になる頃にはしがみついて可愛い声を出し始めた。
途中から理性が飛んだ。正直、病院の携帯が鳴っていたかも確認していなかった。危ないところだった。そういえば、今日はゆっくり休んで下さいと皆に言われながら帰った。根回しが功を奏したようだった。