小児科医は癒やしの司書に愛を囁く
「ええ、おかげさまで大分良くはなりました。完治するのは難しいと思いますが、弘樹も代わりに非常勤で入ってくれることになりましたので、少し楽をさせてもらいながら養生していく予定です」
「それはよかったです。お大事になさって下さい」
「ありがとう」
ふたりでお茶を飲んだところで、住田先生が笑いながら切り出した。
「弘樹からは真剣にお付き合いしているので、平田さんをいじめないようにと今朝ほどきつく言われました」
「……そんな」
「今日は後ろから少し拝見させて頂きましたが、素晴らしい読み聞かせと子供達やその家族への心配りに感服しました。あの子がに真剣に付き合っているというのもわかります」
「ありがとうございます」
「……平田さん」
「はい」