小児科医は癒やしの司書に愛を囁く
「ああ、話してある。フォローしてくれるとさ。いい奴なんだ」
「それなら、早めに独立する際は声をかけておけ。一緒に独立出来ればこれ以上いいことはない」
「そうだな。まあ、まだ大分先の話だ。父さんも元気で見守ってくれよ」
「弘樹。美鈴さんはプレイルームを見て懐かしいと言ってくれた。そしてあそこで訪問図書の仕事が出来たことを何より嬉しいと……あのプレイルームはお前も知っているかもしれないが私の若い頃の想いが詰まっているんだ。本当にいいお嬢さんだ。彼女は逃がすなよ」
「ああ、もちろん。逃げたって連れ戻してやる」
「あはは、その意気だ」
俺は彼女の父親の連絡先をもらっていたので、早速電話して会う約束を取り付けた。