小児科医は癒やしの司書に愛を囁く
すぐに隣に先生が入ってきて、ロックをした。
「気がついたか?」
「……はい。電柱の影にいました」
「君が電柱の影って言ってたから上から見てたらこっちを覗いているのが見えた。すごい顔だったよ。俺と目を合わせないように隠れてたけど、睨んでた。俺が本当に恋人か確認に来たんだな。何とかした方がいいな」
怖いこと言わないで欲しい。青くなって黙っていたら、先生がこちらを見て言った。
「ごめん。怖がらせてしまって。でももう大丈夫だ。俺が守るから」
「え?」
そうだ、どこに行くんだろう?
「そういえば、どこに行くんですか?あ、あの、私そんなにお金ないのでホテルの高いところとか……」
「そんなところ行かないよ」
「え?じゃあどこに?」