小児科医は癒やしの司書に愛を囁く

 先生はこちらを見て固まっている。ん?どうしたの?顔を覆って上を見てる。

 「……合格」

 「あ、ありがとうございます」

 「それから。距離感を近づけないといけないから、できるだけ身体を近づけて手を繋ぐ。夜も一緒に寝る」

 「ええ?!それは、やめましょう」

 「こら。俺の言うとおりにするってさっき言ったぞ」

 「徐々にお願いします。心臓が持たない……」

 「心配するな。心臓が恋愛でドキドキするならそれは正常だ。それ以外なら俺が診察するから心配無用」

 「……夜は、その……」

 「大丈夫だ。君の気持ちがないのに手を出すなんて鬼畜なまねはしないよ。君がいいなら今日からいくらでも手を出す」

 「せ、先生。冗談はやめて……はあ」
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