小児科医は癒やしの司書に愛を囁く

 「お?ドキドキしてきたか?」

 「もう、ふざけないで!」

 「あはは」

 その日は疲れているのもあって、すぐにお風呂を借りて寝てしまった。

 翌日から先生との生活が始まった。
 弘樹先生は夜勤もあるので、自分のスケジュールをメールに添付して送ってくれた。

 私も直近の予定はお知らせしたが、そんなに長い間お世話になるつもりもない。
 一応、大家さんには連絡した。とても心配してくれて、こっちで何かあれば連絡すると言ってくれた。

 「ここはバス停が近いんだ。図書館方面はショッピングモールも近いから便が結構出てる。君はバスで通うといいよ」

 「そうします」

 「あと。図書館の人には話しておいた方がいい。まあ、信用出来る人だけでもいいから。何か図書館であったら大変だよ」

 「わかりました」

 「それと。柊さんのことだけどね、僕は病院で会うことになるから一度話すよ。そうじゃないと、たかしくんを巻き込みかねない」

 そうだよね。やっぱり私が担当をしばらく代わった方がいいのかな。でも、たかしくんの入院が長引けばそれだけ柊さんも病院へ来るんだし。
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