小児科医は癒やしの司書に愛を囁く

 「何言ってんのよ。久しぶりだし、今日はそこの喫茶店に行きましょ」

 「はい」

 そう言って、昼休みになると奥のパーテーションで区切られた席についた。
 パスタセットを頼んで早速話しかけられた。

 「どうしたの?最近元気ないと思って心配してたんだよ」

 「実は、水曜日に行っている病院で、ちょっと……患者さんのお父さんに告白されてしまって」

 「そうなんだ。その顔だと断ったんだよね」

 「そうなんです。お子さんが私に懐いてしまって、シングルファーザーだったので結婚前提で付き合って欲しいって言われて……」

 「未婚の若い子捕まえておかしいんじゃないのその人。というか、お子さん病気でシングルだから愛に飢えてるんだろうね」

 確かにそう思ったから強く出られなかったのよね。

 「それが、最近待ち伏せされていて……」

 「ええ?!やっぱり……あの人そうだったんだね」

 「え?」
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