小児科医は癒やしの司書に愛を囁く

 「そうか。既婚者のほうがいいのかもしれないな。シングルファーザーや父親だけが見に来る人もいる。母親が下の子が小さかったり、兄弟がいたりで、祖父母が来られないと父親が来る」

 なるほど。でも、やめたくないな。

 「わかってるよ。続けたいんだろ?少し休んだくらいで子供達は君を忘れることはないだろうし、柊さんの問題は俺たちのことを表明すればそう遠くなく落ち着くと思う」

 うなずくと大丈夫だと言ってくれた。

 食べ終わって、甘い物とコーヒーを出して先生に聞いた。

 「先生」

 「先生って誰?」

 「……弘樹さん」

 「なあに?」

 嬉しそう。もう。
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