小児科医は癒やしの司書に愛を囁く

「思い出の絵本だ」

「私も大好きな絵本です。家にありますよ」

「俺も実家にはあったんだ」
 
「先生、絵本見に来たの?」

「そんな訳あるか!君を迎えに来たんだよ。車出したから、買い物にも行けるだろ?」

「あと一時間くらいですけど、図書館にいますか?」

「ああ。これからあっちも見に行くから、あっという間かもしれない」

 専門書のコーナーを指差した。

「もしかして初めて来ました?」

「ああ。忙しくてなかなかこれない……君という理由が出来て初めて来たけど楽しい」

「それは良かったです。楽しんで下さい。では後で……」

「ああ」
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