会ったことのない元旦那様。「離縁する。新しい妻を連れて帰るまでに屋敷から出て行け」と言われましても、私達はすでに離縁済みですよ。それに、出て行くのはあなたの方です。
「さらに言うと、あなたはまだ結婚している気になっているけれど、わたしたちはとっくの昔に離縁しているの。さらにさらに言うと、それと同時にあなたはカニンガム公爵家から除名されたの。あなたは、勘当どころか『ない者』なわけ。さらにさらにさらに言うと、離縁後にあらためてわたしが義父母の養子になったの。だから、わたしがこのカニンガム公爵家の当主の座と領主の地位を継いだわけ。あなたではなく、ね。これらのことは、あなたに何回、何十回と知らせたわ。それこそ書面や伝達者を送ってね。だから、あなたが知らないのは自業自得よ。それと、あなたがカニンガム公爵家から除名されて以降の王都にある屋敷の家賃、生活費などすべての費用は返してもらうから。今回、あなたが立ち退かないから、王都にいる弁護士を通じて強制的にたちのいてもらったわけ。逮捕状も出ているから、間もなく王都から警察関係の方がやってくるでしょう。だからさっき、ここからはやく出て行くことを勧めたの」
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