ただいま私ヴァンパイア、天才Princeから溺愛され中。
私の秘密
私は清水雫。どこにでもいる中学1年生。
実は最近、恋愛小説が好きなんだ。だから、小説で出てくるイケメン男子に溺愛される女の子が羨ましくてたまらないんだよね〜
「私も溺愛されたいな…」
と時々思っちゃうの。
でも、溺愛されるのは夢のまた夢の話なんだよな…
そんな私には気になる人がいるの。同じクラスの桜木燈なんだ〜
勉強ができてスポーツもできて、イケメンで、モテモテで、もう完璧男子なの。だからなのかよく分かんないけど、生徒会長なの。しかも、弟の蓮くんまでイケメンで、生徒会副会長なの!どんなに自分磨きをしても、燈くんと蓮くんには振り向いてもらえないだろうな…
…そんな普通の中学生だと思った?
実は私、家族しか知らない秘密があるんだ!
その秘密は、ヴァンパイアに変身できること。
何故か私は、この家系の中で唯一ヴァンパイアに変身できるの。
だから、私はスカウトされて警察の中のヴァンパイア特化部に加入したの。
あ、早速電話がかかってきたよ。
「もしもし」
「コードネーム「リリア」任務だ。東京上空に一体のヴァンパイアが発見された。直ちに逮捕を。」
「了解」
コードネーム「リリア」とは私の部の名前。
通話を切ると私は現場へ向かった。
人気のいない路地で、上空へ向かう。
「あら、来たの?」
「当たり前だよ」
「あなた人間でしょ?私に勝てるの?」
「勝てる」
そう告げて私は下を向いた。
すると、下に黒い魔法陣が浮かび上がる。
私の背中から、黒い翼が生え、
指には鋭い爪が生え、髪の毛は茶色から白へ、衣服も変わった。
「これは驚いた。人間からヴァンパイアに…でも私には勝てないわ…」
私は一気に相手の至近距離に詰める。
「くっ……何よその武器!」
「リマア・ヴィーナス」
「なっ…」
相手は倒れた。
私は手錠を掛け、瞬間移動でヴァンパイア特別収容所へ向かう。
「お疲れ様。「リリア」。」
「どうぞ。」
「感謝する。」
「失礼しました。」
私はまた瞬間移動で家に帰る。
「ただいま」
「おかえりなさい。」
母が出迎えてくれた。
「眠たい…」
「早くお風呂に入って寝たら?」
「そうする。」
「おやすみなさい」
「おやすみ」
朝起きると、ニュースを見てみると、私の事が乗っていた。
「えー昨夜東京都上空にヴァンパイアが発見されました。しかし、黒い翼を生やして、髪の毛が白のヴァンパイアが討伐し、どこかへ消えました。……」
はぁ…もうニュースになるのは慣れてるけど、学校の話題になるのはな…
と、思いつつ、学校に行った。
「雫!おはよ〜!」
「紗奈!おはよ〜!」
「ねえ、昨日のヴァンパイアのニュース見た?」
思わず体が震える。私だってバレないかな……
そんな気持ちを隠すように笑顔を作って、
「う、うん!見たよ!めちゃくちゃかっこいいよね!」
「そうだよね!私惚れちゃった〜!」
「あはは……」
「雫」
「どうしたの?!燈くん」
「ちょっと来てくれないか」
そして、誰もいない廊下へ連れていかれた。そして燈くんが立ち止まると振り返り
「お前、ヴァンパイアだろ」
「え?!」
「だってお前、ヴァンパイアの話されたらびっくりしてたから、分かりやすすぎるんだよ」
「実はな、俺は悪のヴァンパイアを倒す専門の警察なんだ。」
「え?!私も!」
「え?雫は…ヴァンパイア特化部に入っているのか?」
「うん!スカウトされたんだ!」
「名前は?」
「コードネーム『リリア』」
「あー……俺はコードネーム『ヴィーリ』」
なんか聞いた事がある名前で、正直びっくりしてしまった。
「あー!ヴィーリか!」
「お互いよろしくな」
「うん!」
燈くんの仲もいっそう深まった気がする。
これからも頑張ろうっと!
そんなきのうを想像していると、もう学校に着いてしまった。
「雫〜!おはよ〜!」
「あ、紗奈!おはよ〜!」
紗奈は私と小学4年生からの友達。とっても優しいお嬢様なの〜!
「今日って英語あったっけ?」
「多分英語あった気がする。」
「うわ、ダル。でも、雫は英語得意でいいよね〜」
「いやいや!得意じゃないよ!」
すると、燈がやってきた。
「あ!燈、蓮おはよ〜!」
「あ、紗奈。おはよ」
「紗奈ちゃん!おはよ〜」
私には、紗奈のように挨拶をまともにすることが出来ないの。でも、挨拶はきちんとしないとね。
「と、燈くん!蓮くんおはよ!」
「あ、おはよ」
「おはよ〜雫ちゃん!」
蓮くんとがにっこりした。
燈くんは相変わらずクールだな…
でも、良かった!
返事して貰えた安心感に思わずほっとしてしまう。
1時間目の休み時間にトイレで手を洗って、教室に戻ろうとしたら、燈くんが話しかけてきた。
燈くんが話しかけてくるなんて…珍しいな…あはは…
「雫」
「どうしたの?燈くん」
「今日、放課後空いてる?」
「え、う、う、うん!」
「良かった。あのさ、放課後になったら屋上来てくれる?」
「え?分かった。」
「良かった。じゃ」
なになになに…もしかして、告白?!なんてことはないよね。だって……生徒会長だよ?
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