君と夢に跳ぶ恋
しばらく歩いていると、見慣れてきた道が見えて来る。

もう少しで着きそう。

あっという間に、彼の家の前。

「あっ、春樹く・・・」

名前を呼びかけたその時。

「春樹!」

駆け寄ってくる女の子の声。

とっさに近くにあった茂みの裏に隠れてしまった・・・。

「ごめんちょっと遅くなった〜」

「全然大丈夫だよ。」

「ねー今日はどこ行く?」

「うーん、塾があるからあんまり遠くにはいけないんだよねー。」

「じゃあこのまま春樹の家でお家デートっていうのは?」

えっ、デート?

「今僕ん家なんもないけど平気?」

「うんへーき!ゲーム持ってきたから一緒にやろー!」

そう言ってニカッと笑う女の子。

腰まで届くほどのウェーブのかかった髪に、ぱっちりとした大きな目。ぷっくりした赤い唇に、甘い声。

すごく大人っぽくてキレイ。
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