君と夢に跳ぶ恋
嘘をつくのももう何回目だろう。

そうやって自分の本当の気持ちを嘘で固めて、隠して。

きっといつか見えなくなってしまう気がする。

お父さんは勉強を頑張ったから有名大学に合格できて、街でも指折りの大企業に入れたという経験から、勉強こそが人生の全てだと考えている。

そして私にもその考えを強要してくる。

教育熱心なのは悪いことじゃない。

でも考え方が極端すぎるし、最近はどんどんヒートアップしていて怖い。

私には夢があるけど、お父さんにその夢を話すことはできない。

だってそれはお父さんの望むようなものとは正反対だから。

きっと許されない。

文化祭の挿絵、やりたかったなぁ。

頼まれた時はすごく嬉しかったのに。

小学生の頃から、お祭りはもちろん学校のイベントすら禁止されてきた。
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