君と夢に跳ぶ恋

再会

「日下部さんおはよう!」

「ほ、星崎さん・・・。」

昨日星崎さんの友達が言っていたことを思い出して早口に挨拶する。

「お、おはよう・・・。」

「ねえ日下部さん、具合は良くなった?」

「あっ、えっと、う、うん。良くなったよ!じゃ、じゃあ私トイレ行ってくる!」

まだ何か言いかける星崎さんを遮り、急いでそう言う。

無理に話しかけてくれなくてもいいんだよ。

トイレに閉じこもって考える。

結局私はどうすればいいんだろう。

やっぱり無理して話しかけてもらうなんて申し訳ないよね・・・。

今日の一時間目は国語。

「はーい、それじゃあ意見交換する時間を取ります。」

「日下部さん、なんて書いた?」

真っ先に星崎さんが来てくれる。

「えっと、私は・・・。」

「へー、なるほど!そういう意見もありだね!」

今では星崎さんの言っていることが全て無理やり私に合わせてくれているような気がしてならない。

タイマーを見ると、残りあと30秒。

「あの・・・。星崎さん、別に無理して私に話しかけてくれなくてもいいんだよ。」

「えっ・・・?」

タイマーが鳴った。

「日下部さん、どういう・・・。」

最後まで聞かずに急いで自分の席につく。

きっとこれでいいんだ。
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