女風に行ったら、モテ期がきた

恋人ができました

高城君が猛烈な勢いで急かしてくるので、翌日、前田君を飲みに誘い、高城君と正式に付き合うことになったことを説明した。

「というわけで、前田君とはお付き合いできません。ごめんなさい」

「うん、いや、なんかわかってた。別に今ミキさんの真後ろの席に高城がいなくても、そうかもなってなんとなく思ってたし」

「なんだ、ばれてたか」

満を持して、高城君が後ろから登場する。

「いや、わざとでしょ?わざと俺から見える場所に座ったでしょ?でも、まーまだ結婚したわけじゃないし?この先どうなるかはわかんないよね?」

「ほら、こういうやつなんですよ。やっぱりついてきて良かった。本当、諦めの悪い男なんですよ、こいつ」

とりあえず、高城君と前田君が気まずい感じにならなくて、本当に良かった。

、、、、、。

その週末。私は杏子と飲みにきていた。散々お世話になった彼女には、ちゃんと報告しておきたい。

「あーついにミキにも恋人できちゃったかー」

「うん、おかげさまで」

「それにしても、色々災難だったね。やっぱこれって、全部女風がきっかけだよね?安易に紹介して悪かったなって、実は反省してたのよ」

「まー確かにあれきっかけで色んなことがあったけど、あれがなかったらこうして高城君と付き合ってなかっただろうし、結果的に良かったと思ってるよ」

「でも、部屋を荒らした変質者はまだ捕まってないんだよね?怖過ぎて震える。本当、ミキに恋人ができて良かったよ。今は彼の家にいるんでしょ?」

「うん、とりあえずね。落ち着いたら、自分の家に戻りたいとは思ってるけど、、」

「えー問題ないならこのまま同棲しちゃえばいいのに」

「いやいや、あんなことさえなかったら、やっぱり自分の家が一番落ち着くよねえ、、」

「早く犯人捕まるといいね、、まさか雅紀じゃないよね?」

「いやーそれはないよ。最後に会った時、やばい感じは一切しなかったし。あれなら、私の同期の方がよっぽどやばい感じだったしね?本当に早く捕まって欲しいわー」

「え?同期が捕まって欲しいってこと?」

「違う違う!犯人!変質者!同期は浮気者だけど、変質者ではない、、と思うよ?」
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