女風に行ったら、モテ期がきた
セラピスト雅紀とのやり取りはほどほどに続いていた。正直少しうざいが、相手は仕事をしてるのだ。厚意を無下にはできない。

癒しを求めて利用したはずが、余計にストレスを溜めている気がするのは勘違いだろうか。

無駄毛処理でエステを予約したのだが、追加でリンパマッサージをお願いしてしまった。リンパマッサージが気持ちいい。癒しならこれで十分だったかもしれない。

『ミキさーん。今日は何してたんですか?』

『エステでリンパマッサージを少々』

『ええ!来週僕がしてあげるのに?くそー!絶対に負けない!』

セラピスト雅紀よ、おまえは何と戦っているんだい?フィールドが違うだろ?ああそうか、これは『予約は来週ですよ』っていう確認メッセージの亜種だな?よしよし、わかった。

『来週、期待してます。頑張って下さい』

セラピストとのやり取りを若干間違った方向で達観した私は、ついに予約当日を迎えた。

、、、、、。

「ミキさん?」

待ち合わせ場所に現れたセラピスト雅紀は、プロフィール写真と同じ雰囲気の、爽やかイケメン青年だった。声を聞いたのは初めてだが、DMの軽い印象より、少し低めで悪くない。

「あ、はじめまして。よろしくお願いします」

達観したはずが、ご本人登場で、急に恥ずかしい。

「はじめまして。緊張しちゃいますよね?少しお茶でもしてリラックスしますか?」

「いや、大丈夫です」

「わかりました。じゃあ、行きましょうか」

セラピスト雅紀が慣れた感じで私の手を取り歩き出す。私はメッセージのやり取りに気を取られ過ぎて、本来の目的を忘れていたかもしれない。

私はこれからこのイケメンに、エロいことをしてもらうんだった!

ホテルの部屋に入り、カウンセリングから始まる。大体の流れとオプションの確認、料金システムの説明をされ、最後に私からの要望を細かく聞かれた。

「あのー、、」

「大丈夫、なんでも言ってみて下さい?」

「私、処女なので、こういうの全部はじめてなんです。だから、、その、、普通のマッサージ多めで」

「わかりました。でも、性感の方も、ミキさんが嫌じゃない程度なら、してもいいですか?」

「はい。それは是非お願いしたいです。興味はあるので」

「了解です」

用意してきたお金を渡し、順番にシャワーを浴びる。

「じゃあマッサージから始めるので、うつ伏せで横になってもらってもいいですか?」
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