アイドル様の夏フェス!!

「……ぶはっ。小鹿足って……。私、そんな緊張してないですー!」



思わず吹き出した。


一瞬の沈黙の後、私の笑いがステージ裏で響く。



「やっと笑ったな」


「……へ?」


「AINaは笑ってる方が可愛いってこと」



私の顔を見るとクシャッと笑うSOMA。その言葉とその笑顔に私の顔はみるみるうちに赤くなる……のがわかった。


自分でもわかる。


今の私の顔は……真っ赤。



「そ、そんなこと私に言わないでファンに言いなよ」


「……AINaだから言ってるんだけど」



顔が赤いのを誤魔化すように後ろを向くけどSOMAの余計な一言でまた一気に体温が上がる。


私だからって……さっきからいったいなんのことを言ってるの?


そんなこと言われたら、いやでも勘違いしちゃうじゃない。



「それってどういう……きゃ!」


「そのまんまの意味。AINa、このパフォーマンス、振りじゃなくて本気で行くからな」
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