演歌界のイケオジ『神月京介』の恋心
演歌界のイケオジ『神月京介』の恋心
「皆の拠り所になりたい。なります。演歌界の柱石、神月京介が歌います。では、聴いてください『千日紅』……」
赤みがかった紫色の和服を着ている神月京介。
彼は和風のスタジオで演歌を歌っていた。
私は某田舎町に住んでいる、二十八歳のなんの取り柄もない女、葉月由良。
ずっと憧れの、手の届かない雲のような存在になった彼をテレビ画面越しに見つめていた。
まさか再会出来るなんて思わず――。
赤みがかった紫色の和服を着ている神月京介。
彼は和風のスタジオで演歌を歌っていた。
私は某田舎町に住んでいる、二十八歳のなんの取り柄もない女、葉月由良。
ずっと憧れの、手の届かない雲のような存在になった彼をテレビ画面越しに見つめていた。
まさか再会出来るなんて思わず――。
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