恋愛体質
 私は小走りで少し前を歩いていた奈津美と絵里に追いついた。

「何だったの?」

「よくわかんないの。それが。」

「何それ?まあいいや。行こ。」

「うわ、寒い。」

 私たちは急いで隣のビルの1階にあるコンビニに入った。

 店内もレジも混んでいた。時間が無くなるので私たちは急いで休憩室に戻った。

 電子レンジから温めた惣菜を取り出してくると席に着きながら絵里が私と奈津美に言った。

「今日、同期で営本にいる男子と飲むんですけど来ます?向こうも何人か連れて来るって言ってるんですけど。」

「営本?うちの?イケメンは?」

 私はすかさず聞いた。

「ああ、すいません。イケメン調達は難しいかも。っていうか、友達はそういうタイプじゃなくて。どっちか言ったらお笑い系。だからあんまり期待出来ないかも。」

「行ってもいいよ。ああ、でも雨か。めんどくさいな。どうする?」

 奈津美が私に聞いた。

「これでイケメンいると即決なんだけどなぁ。」

 私は言った。
< 12 / 113 >

この作品をシェア

pagetop