いつも側にいてくれたね
遥生の嘘 *遥生*


直生と腹を割って夏芽について話し合った。

直生だって夏芽のことを好きなはずなのに、どうして俺を応援するって言うんだよ。

あれ以上話しても平行線を辿るだけだったから話を終わりにしたけど、俺は納得していないんだ。

直生との件もあるけど、今日はもっと悩ましいことがある。

今日は夏芽がデートをする日だって。

昨夜直生からそう聞いた。

どうして直生は夏芽のデートを黙認してんだよ。

何とかして阻止しろよ。

俺が直生にそう言っても直生は夏芽に言わないし。

俺はイライラしていた。

その夏芽の相手を見たらあることないこと言ってしまいそうだから、日曜日は朝から出掛けていた。

とは言っても行く当てなんてないし、近所のコンビニで漫画を立ち読みして時間を潰していたんだ。


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