嫌いな君の気持ちが知りたい
 休み時間は苦痛だ。私はスクールカーストの最下層にいる。だから、このクラスに友達はいない。この学校に入って、ようやく2年が過ぎた。つまり、私は高校3年生だし、あと3週間もすれば夏休みになる。

 スクールカーストの中でも私はまだ、マシな方だと思う。壮絶ないじめに遭っているわけではないし、必要最小限の会話は成立する。



 だけど――。



私は人の心が読めてしまうから、黙っているしかないんだ――。


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